『老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 124 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』野村 茂夫
老子の約半分、荘子の約1割の現代語訳を中心とした入門書。
儒家と道家の差異の解説や、中国における仏教受容に与えた影響、両書から生まれた言葉集まで、大人にも楽しく読める工夫に感銘。
足るを知るは、個人的にも中学時代以来強く共感している観念。ただ物質欲は少なくても知識欲の強さは否定し難い。
無があっての有も重要な知恵であり、空間や余力がなければ、埋める場所がない。
荘子の大相撲への影響も興味深い。双葉山が連勝を止められ、我未だ木鶏たりえずと電報を打った逸話。何をされても些かも動じない木彫りの鶏のように自分もなりたい。
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