⑰術後3日目、初めてのシャワー

手術後3日目は、前日の頭痛も吐き気も消え、かなり楽になりました。

そして、まだ病室から出ていなかったので、廊下の自販機まで歩いてみることにしました。

まだこの日は、普段通りに歩こうとすると傷口が痛く、点滴を支える支柱につかがってなければ移動が難しいと感じました。

けれども、今日は気分も軽いし、シャワーに入ってみよう!と決心。

前日、足首の部分でまとめられた弾性ストッキングが痛くて、脱いでいいですかと聞くも、しっかり歩けるようになるまでは脱がない方が、と止められていました。けれどこれも、ようやく脱げます。

まだ身体を曲げると痛いので、ヒーヒー言いながら脱ぐと、案の定、足首から少し出血が・・・ううう、腹より痛いわけが分かりました。

シャワー室には、少し座高が高めの椅子がありました。シャワーに入ろうと思います、と看護師さんに言うと、「椅子に座ってシャワーを浴びてくださいね。血圧が急に下がって、倒れるといけないから」とのこと。

確かに、椅子があるとゆっくりできるので安心という感じがしました。座るのにも、えいこらしょ、と、痛くないように気を遣います。

この日チャレンジングだったことは、「傷口を目にすること」。これまでなんとなく怖くて見れず、この日も、なるべく見ないようにしよ~!と思ってましたが・・・まぁ無理ですよね、嫌でも目に入ります。

多分、10, 11センチくらいある、まだ出血跡の混じった生々しい傷口には、ホッチキスが5, 6ミリおきにずらりと留めてあります。ぎょえ~、これが噂のホッチキス!いやスマートにステープラーと言っておこうか?どっちにしても、こわい!

しかしこの時、最もショックだったのは、お腹周りの形。分かりやすく言うと、たぽたぽした大きなビール腹に、無理やりベルトをぎゅっと締めている状態、といいますか。

お腹の脂肪が、傷口の上にこんもり乗っかっているのです。そうですね、3,4センチくらいの厚みでしょうか・・・それが、下の傷口でギュギュっと無理やり締め付けられているというか・・・その段差に、ショック!

お腹にお肉がない人は、よくイラストとかで見る、きれいなお腹に真っすぐした線のような傷口、くらいな感じなのでしょうけれど、私にはうっかり脂肪があったので、肉が行き場を失って、上部に押しやられてる!うぇ~、まさか一生こんな感じの形なの!?

これには、さすがの私も悲しくなりました。誰に見せるわけでもないのですが、自分の身体が異常に歪んで、「異形」を成していること自体が、情けないというか、切なかったです。悲しみに暮れながら、この日無事に初シャワーを終えたのでした。


※ちなみに、この傷の段差ですが、徐々に元に戻っています。良かった~!夫は、手術前に、「せ、先生っ、脂肪が邪魔してメスが入りません!」「うむ。よし、ではまず、脂肪を除去しよう!」な~んてことになるんじゃないの~?と一人芝居して私をからかっていましたが、これで、脂肪があっても手術はできる、ということがよく分かりました^^;


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