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友達いない老後って寂しい

私の患者さんのお母さんは患者さん自身が友達と会うことには消極的です。
患者さんは私が支援している高次脳機能障害で、記憶や注意力が低下していて、お金でだまされたり、親につじつまの合わないことを言ったりします。
働いている仲間に良いところを見せたくて、遠くに旅行に行ったように見せたり、お金を貸したりしたこともありました。
今まではお母さんが対外的なやり取りをしていましたので、これ以上トラブルを起こしてほしくないという気持ちが強いのです。
地元の幼なじみが誘う同窓会やお祭りへの参加も躊躇します。

先日、患者さんのお母さんから、息子さんの症状に対しての動画見たいので他県の講演会に申し込みをしたと話していました。
友達が手伝ってくれたそうです。ちなみにお母さんはお元気ですが70歳以上。優しい友達に感謝しています。
どちらかというと昔ながらの考え方、いまだにガラケーを使っているお母さんなので、びっくり!
近くに頼れる友達がいるっていくつになっても素敵なことです。

お母さんは友達がいて、障害の当事者には友達がいない、つくれないのはちょっと悲しい。
障害者が働く場はあっても、友達がいない生活を継続して50歳、60歳と老後を過ごしていくのは寂しいです。
私は患者さん自身にも、友達の輪を作って欲しいと思います。
支援者とコミュニケーションはとれるけれど他には知り合いがいないなんて。
年をとってから友人をつくるのは難しい。
出来たら若いうちにコミュニケーションをとって、ある時は騙されたりしながらも人と付き合うことを覚えてもらった方が良いと思います。

お母さん、
お母さんの負担を減らすためにもお母さん自身にもお友達、話せる人、時間を分かち合いたい人が必要です。
同時に当事者のお子さんにも友達がいたらいいなと思いませんか。

今はお子さんにとって、お母さんが分かち合える人でもお母さんは先に行く人です。
友達のいない人生はさみしいよ。

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