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F1から考える悪役ドラマのスポーツビジネス


モータースポーツのF1
私は特段に思い入れがあるわけではありませんが、今米国では面白い現象があるそうです。
米国モータースポーツといえばインディ500などです。映画カーズにあるように、楕円状のコースをぐるぐる回るだけです。
米国スポーツは独特で、アメフトとかベースボールとか、欧州スポーツとは一線を画してますね。
それで米国ではF1人気はさっぱりでした。

ところが最近、劇的とも言えるF1人気の高まりがあるそうです。その背景には、Netflixで大成功を収めるF1ドキュメンタリー番組で、ドライバーの人物像を深く描くことで、米国の若者たちにF1が支持されるようになりました。
その意外なF1人気によって、先日にラスベガスの市街地コースのレースが初開催されました。コースの目の前のホテルは相当収益アップになることから、コースの誘致合戦が盛んだったようで、その他アメリカらしくショーアップされ盛り上がったようです。

人気が出ればビジネスになる。
ドラマがあれば人気が出るのです。


試合内容だけではなく、選手のキャラのドラマ性をどう作っていくか、ネット上でどう展開するか、いい例になったんだと思います。

日本のメディアも選手のドラマを作ろうと必死でやってるんですけどね。
女子サッカーも盛り上げようとしてコケたり、各プロリーグの発生もスポンサーが喜ぶような盛り上がり方がないですね。
選手のドラマが、怪我を乗り越えてとか、家族に支えられてとか、ちょっと美談が過ぎますね。
悪役というか、確執というか、プロレス的要素が必要かもしれませんよ。
格闘技にも、王者であるユアン、コナー・マクレガーとかフロイド・メイウェザーとか、濃いキャラクターで嫌われながら、こいつが負けるところを見たいとファンは興奮しました。
圧倒的に強い悪役が、やはりドラマに必要ですね。映画や漫画では陳腐な設定ですが、リアルであると盛り上がると思います。
どうでしょう、各競技団体の幹部のみなさん、トップ選手を悪役にすると盛り上がるかもしれませんよ。

そして、下位層の選手には、引退をかけたギリギリの状態に焦点を当てる。
選手生命をかけた戦いこそ、ドラマです。選手は大変だけど。

つまり、試合内容を充実させるだけでは不十分で、キャラを立ててドラマがあってこそプロフェッショナルな展開に盛り上がるのでしょう。

そして真の魅力は、人が積み重ねて高めに高めた練度を見ることに、人は感動します
人が人を乗り越えていく姿に心が震えるのです。
3S政策なんて稚拙な目論みです。もうとっくに意図を超えた別の領域になってます。

スポーツに過度な演出を求めているわけではありません。
やったことない競技でも、動きを見れば今までの葛藤や積み重ねを感じるから感動するのです。
動きだけ驚異的なAIロボットが競技しても、何も感動しないでしょう。
生身の選手が日々積み重ねていくからこそ、心が動くのです。
そんな選手が、日が当たらないまま消えていくのは、もったいなく侘しいものです。



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