最ラブ七不思議

本

日本版『最終戦艦 with ラブリーガールズ』と海外版（소녀함대, 舰姬, 請命令! 提督SAMA, Lane Girls）の比較で生じる様々な疑問の考察。

運営しているクリエイター: DD348@LGノート

【最ラブ七不思議・その7】主題歌『微灰色の展望』

　2016年以降に相次いで日本へ進出した艦船擬人化ジャンルのゲームは多くが主題歌を持っています。最ラブの場合も例外ではなく、韓国版以外では池年さんが歌う主題歌『微灰色の展望』が使われていますが、他のゲームがハイテンションで闘志を高揚させるタイプの曲が多いのに対してバラード調かつ怪しげな日本語の歌詞が異彩を放っており、比較的ダークな世界観に反するかのようにライトタッチなゲームの雰囲気と意外なほどマッチした出来になっています。　この『微灰色の展望』の作詞者は谷繁先森さん、作曲

【最ラブ七不思議・その6】彼女の名前は「シルバーサイズ」? それとも「グラニオン」?

　日本版では「ふ、ふえぇ～っ! 何をするのですぅ!!」でお馴染みの潜水艦・シルバーサイズ（USS Silversides, SS-236）。実艦はアメリカ合衆国ミシガン州に現存しており、記念艦として公開されています。ところが、英語版『Lane Girls』をプレイすると彼女は「シルバーサイズ」ではなく「グラニオン」（USS Grunion, SS-216）と言う名前で登場します。しかも、日本版でシルバーサイズの誕生日（＝実艦の進水日）とされているのは「12月22日」なのにこの

【最ラブ七不思議・その5】日本版に登場していない艦船がある?

　複数の国や地域で配信されているオンラインゲームの場合、ローカライズで特定のバージョンだけ登場するキャラクターと言うのが（特にコラボレーション関係では）よくあります。最ラブの場合も例外ではなく日本版に登場していない艦船が2018年10月現在で2隻存在していますが、理由はそれぞれ異なっているようです。扶桑（繁体字中文版のみ登場）　まずは繁体字中文版『請命令! 提督SAMA』だけ登場している扶桑（画像左）。あの「違法建築」と呼ばれるタワー型の艦橋を持つことで有名な日本の戦艦で

【最ラブ七不思議・その4】ローズ(春香)とアンナ(九尾狐)に実艦は存在するのか?

　ゲーム内に登場する約70隻の艦船の内「モデル不明」のような扱いを受けているのがローズ（日本版以外では「春香」）とアンナ（日本版以外では「九尾狐」）の2隻。結論から言ってしまうと、この2隻にモデルとなった艦船は存在していません。　2017年1月、その1でも述べたようにこのゲームは韓国で最初にリリースされました。運営元のGamepubは中国製のリアル系海戦シミュレーションゲーム『戦艦帝国』を運営しており、ミリタリー趣味のプレイヤーには『戦艦帝国』、ライト層には『少女艦隊』と

【最ラブ七不思議・その3】擬人化キャラクターの総称は「艦姫」? 「人形戦艦」?

（タイトル画像は中国大陸版『艦姫』のトップページ）　前回のテーマに関連する内容で、ゲーム内に登場する艦船擬人化キャラクターの「総称」はどうなっているのかと言う問題があります。　この「擬人化キャラクターの総称」と言うのはどのタイトルでも悩ましい問題で、周知のように今年5月に配信された『アズールレーン』の特番でDMMが商標登録している「艦娘」が使われていたとして一悶着あった末に改めて「KAN-SEN」と言う総称を設定したと言うこともありました。　最ラブの場合、日本版と

【最ラブ七不思議・その2】配信地域ごとにタイトルが全然違う?

　このゲームの日本版タイトルは『最終戦艦 with ラブリーガールズ』（略称「最ラブ」）ですが、2018年10月時点で7種類のバージョンがありそれぞれタイトルが全く異なっているので、統一した呼称をどうするかと言う問題があります。　開発が始まった中国を基準にするなら『艦姫』とすべきところ（この「艦姫」と言う名称はゲームを運営する上海緑岸が中国で商標登録しています）、最近は日本で先行リリースされた『アビス・ホライズン』（深淵地平線）の擬人化キャラクターが同じ字の「艦姫」（読み

【最ラブ七不思議・その1】日本版と海外版でキャストが違うのは何故?

　海外版（特に扶桑目当ての繁体字中文版）をプレイした日本のプレイヤーのほとんどが驚くのは、日本版とのタイトルの違いと合わせてキャストの顔触れが全く異なっていることだと思われます。　結論から言ってしまうと、これは「別々のルートでキャスティングを行っているから」こうなったと見られます。　このゲームは当初『艦姫聯萌』の仮題で開発されていました。2014〜15年頃に日本の艦これブームを受けて中華圏で続々と艦船擬人化ゲームが開発され、その時に粗製乱造された艦これフォロワーがチャ