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97-100冊目:新幹線のおとも

新幹線に乗る前にいつも小説を一冊買う。新幹線の切符を栞がわりに挟んでおくと、小説がそのまま旅の思い出になる。そんな感じに最近読んだ小説を4冊紹介。どれも話題作ばかり。

理由は簡単、入ってすぐの目につきやすいところに置いてあり、お店に入ってからレジまで最短ルートで購入できたから。新幹線前の気持ちが焦っている時にはちょうどいい。 

ぎょらん

町田そのこさんのぎょらん。これはめちゃくちゃ話題作。そして表紙はイクラのようなぎょらんでインパクト強め。これを電車の中で読んだ私は大失態。1人で本を片手に大号泣してしまった。葬儀屋で働く主人公。彼が人々の死に向き合い、自分のトラウマの苦しみから逃れようと踠く物語。泣きたい人におすすめ。

52ヘルツのクジラたち

こちらも町田そのこさん。そして映画化が決まっているというので、今1番話題なのではないかと思う。人々の声にならない叫び、声を描く。なかなか重めのストーリー展開は、予想外すぎてページを捲る手が止まらなかった。

透明な夜の香り

ずっと気になっていた作家さん。千早茜さん。初めて読んだけどもう虜になってしまい、他の作品も全部読みたくなった。この本には題材に香りが扱われているが、香りに対する知識がすごい。まさに普通に生きていたら絶対に知り得ないだろう(香りに敏感な)人の生活を垣間見ている気分。香りの意味、香りの力、色々と考えさせられるものもあった。

なんちゃってホットサンド

こちらは小説ではなく小川糸さんのエッセイ。一瞬で読めてしまう割に、内容的には一年を通して小川さんが作った手料理なんかが紹介されていて、私も読んでいるうちに同じものが食べたくなり、帰りにフランスパンを買い、家にあった舞茸でペーストを作って食べたりした。幸せのお裾分けのような本。




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