見出し画像

102冊目:本日は、お日柄もよく

今度友人の結婚式でスピーチをすることになった。結婚式の参加も、スピーチも初めて。

そんな時に出会った原田マハさんのこの本は、スピーチライターのお話。結婚式の祝辞から選挙演説とスピーチを通して世界が変わっていく様子が描かれていてすごく面白かった。

そしてあわよくば、この本で学んだことを本番のスピーチに活かしたい。


スピーチの極意 十箇条

  1. スピーチの目指すところを明確にする

  2. エピソード、具体例を盛りこんだ原稿を作り、全文暗記する

  3. 力を抜き、心静かに平常心で臨む

  4. タイムキーパーを立てる

  5. トップバッターとして登場するのは極力避ける

  6. 聴衆が静かになるのを待って始める

  7. しっかりと前を向き、右左を向いて、会場全体を見渡しながら語りかける

  8. 言葉はゆっくり、声は腹から出す

  9. 導入部は静かに、徐々に盛り上げ、感動的にしめくくる

  10. 最後まで、決して泣かない


心に残った文章

本書には心に残るフレーズや文がたくさん出てくる。例えば、「いますぐに、まっすぐに」。短いのに的確で、頭に残りやすい響き。
その中でも特に心に残ったのは、文庫本の解説にも登場する一文(以下参照)。

『困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。三時間後の君、涙がとまっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している』

本書 p322より

この本を読んでいるだけで言葉の力がじわじわと伝わってくる。

心に残ったエピソード

本書の登場人物たちはみな、言葉のプロフェッショナル。そのうちの1人が、言葉について学んだ「言葉の師匠」に皆で会いにいくシーン。

その師匠は「リスニングボランティア」をしていた。そんなボランティアがあることも知らなかったけど、すごく大切なことだと思った。話を聞いてもらえるだけで嬉しい。話を聞いてくれる人がいるだけで素晴らしい。この本から「リスニングボランティア」の存在を知ることができてよかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?