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子どもと孫たちに、何を残し伝えていくか?

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~恵那の山里から、地域と世界の存続可能性を高めていくために~ 2019年7月12日の「恵那市環境対策協議会総会」でお話させていただいた講演内容をまとめています。今回は、45分でお… もっと読む
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(6)これから恵那でできること

環境課の職員さんが恵那市の第二次総合計画とSDGsの対応を確認してくださいました。こんなに、対応している項目があるそうです! ぜひ詳細を確認して、「恵那市はSDGsに向けて取り組みを進めています!みんなで取り組みましょう!」とPRしてほしいと思います。 そして、右上の3つが入っていないということだったんですね。クリーンエネルギーと、気候変動への具体的対応と、パートナーシップ。 ところが、恵那市の第二次総合計画に付随する「えなの森林づくり実施計画」これを見ると、先ほど

(1)第1章「私たち」にとって「環境」とは?

はじめまして。こんにちは! 生まれも育ちも恵那山麓。岐阜県恵那市生まれ、岐阜県恵那市&中津川市育ち、安藤由美子です。 今回、「恵那市環境対策協議会」の総会という大変堅い場に、まさか「講師」などという立場で声をかけていただき、驚いています。 肩書は色々と書いてみましたが、私は地域で暮らす一人の子育て中の主婦という気持ちでいます。そういう人に、「講師」として講演を依頼される恵那市さんというのは、大変面白い市だなぁと思っているところです。 さて、タイトルは「子どもと孫たちに、

(2)私たちに、「未来」をください。

ここまでのお話は⇒こちら さて、2030年をめぐって世界中に広がった「スクールストライキ」、子どもたちは、いったい何を求めて立ち上がったのでしょうか? その訴えは、「私たちに「未来」をください」というものです。 「地球温暖化」については、みなさんもご存じのことと思いますが、科学者の方々は、それが危機的な状況であることについて警鐘を鳴らしつづけています。 「気候危機」の状況においても、大人は抜本的な解決に乗り出しているとは思えない。このままでは2030年以降の「未来」は

(3)第2章 子どもと孫たちに、何を残し伝えていくか?

前回までのお話は⇒こちら さて、第2章では、この恵那市で私がささやかながら携わってきた活動について、紹介させていただきます。 世界規模の環境に、私たちは直接何かができるわけではありません。今、暮らしているこの地域の中で、何ができるだろう? そう考えた時、私は「循環型の地域社会」をつくるために、足元から動こうと思いました。 恵那市で活動するうえで、色んな課題がありますが、もっとも重要な課題だと感じたのは「森林環境」でした。 人口の高齢化と同様に、戦後全国一斉に植えられ

(4)「なつみの里」誕生と、12年間の葛藤

みんなボランティアでやっていて資金もありませんので、屋根の資材を購入するためにクラウドファンディングに挑戦しました。 当時、もしかしたら恵那で初だったかもしれません。わずか8日間で目標を達成し、最終的に100人ほどの方々が、50万円ほどの寄付を寄せてくださいました。 恵那市からのまちづくりのソフト事業で体験活動をするための助成金3年間と、クラウドファンディングによる寄付、そして材木と労働力はボランティアで、建前と屋根上げがでハード事業が実現しました。 普通は、ソフト

(5)第3章 チャレンジできるコミュニティをつくろう!

気候危機による地球の命運が分かれるまであと11年、あるいはあと18ヶ月で目途をつける必要があるという状況の中で、今、私たちは、何ができるのでしょうか? 「2つの山」と「1つの谷」を超えていくために、いったい誰と手をつないでいけばいいんでしょう?ここからは、私がそのために必要だと感じていることについて、お話させてください。 「2つの山」と「1つの谷」を超えて、地域や世代に広がる活動になるために、私が必要だと思ったのは次の4つです。 まず、①基礎情報とグランドデザインの徹底