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僕をそんな目で見ないで 歌詞考察【産まれなかった命 Part2】

Part1に続き、きくお さん
『僕をそんな目で見ないで』
解説していく!

私が中学生の頃は全然有名じゃなかったきくおさん、
いつの間にかチャンネル登録者数が100万人を超えていた
(そんなに一般ウケするのか、、意外、、)
(でも正当に評価される世の中で良かった、、)

メルティランドナイトメアと同様、中絶手術が題材の曲といってよいだろう。
ちなみにアルバム「きくおミク」収録のこの曲の次の曲は「天国に行こう」ということで、この解釈でほぼ確実かなって思います。

Here we GO!

僕をそんな目で見ないでまま 死んだのが恥ずかしくなるだろ (まーまー) ぐにゅぐにゅのほっぺが ポップコーンのように吹っ飛んだ僕を
⇛開始からグロだね
猛スピードだから散っちゃったんだろうね
(ちなみにこの「まーまー」のミクの発音、本当に可愛くて好き)

そんな目で見ないでぱぱ 死んだのが情けなくなるだろ (ぱーぱー)
迎いのパレードは 魂をピンセットでひょいと抜いて
放り投げて ちんとんしゃん しゃばだばだば 
とれろ とれろ トレモロ ラレルラ トレモロル ラリラ
トロトロにむけたぼくは どこにいくんだろ?
でました、「ピンセット」。Part2。
「トロトロにむけたぼく」は、これで摘出したときの表現ですね。

あちゃー、、、

櫛歯(くしば)の震えが気持ちいいので
ぴゅっぴゅっと小刻みに僕は弾けちゃう
大丈夫みんな 星になれば仲間さ

⇛櫛歯はオルゴールのものです。
この曲では一貫してオルゴールが死の象徴となります。

お昼の帰り道
自転車で下り道くだるくだる
補助輪つけて狭いおうちの
狭いスキマの間を抜けて
初めて風になる
僕の心は風に壊される
こんなに気持ちいいなんて
僕が風に壊されてくのは

⇛産道です

いつまでも下る下る 終わらない坂道
人の姿は どこにも見つけれない
家は消滅して 電線は歪みくねる
風に削られて 体が赤く溶ける

⇛坂道=引き続き外界への道のり、
身体(?)が小さいから永遠の長さに感じるのでしょう
街の姿=消滅していく細胞たち、変容していく風景
赤く溶ける?はい、血です
ちなみに中絶手術後は2週間出血するときもあるらしい
(にしてもきくおさんの表現力?想像力?
すごすぎて気持ちわるいすごすぎる)

僕はもうどこにもいない 僕の魂は夢の世界へ消えた
ままのいっぱいのおもちゃも 一緒に仲良く溶けて消えたんだね

⇛「溶ける」という表現を使う
もしやメルティランドナイトメアは
ここから着想を得たのでは!?と思うほど、
いやでも溶ける以外で表現も難しいのか…?

僕をそんな目で見ないでまま
僕はもうどこにもいないんだから
ままはミニカーやまんがを
いっぱい買ってくれたよね

そんな目で見ないでぱぱ
僕は消えるのが気持ちよかったんだ
ぱぱはオルゴールやおもちゃの兵隊を
いっぱい作ってくれたけど

⇛産まれる子どものために色々用意してたのだろう
きっと事情が変わったのか?
ただオルゴールは一貫して死の象徴であること、
危険が迫ることを「銃声」と表現していたことを考えると…
ぱぱ。お前が殺したのか…?

僕はもうどこにもいない また夢で会うまでさようなら
ぱぱの兵隊さんは オルゴールの隙間から手を振っていた

(兵隊さん、オルゴールはピンセットが、
「僕」にはそうみえたっていう幻なのかも)

さて。

この曲が発表されたのは10年前、当時中学生だった私は
「こんなこと言ったらやばいやつだと思われる、、」と思い
親しい友達にも言えなかった
(今も十分やばいやつだから大丈夫だよ><)
でも誰かと共有したかったんだよおお
10年越しに叶ってよかったね

ちなみに、王道(?)だけど弱虫モンブランも
モンブランは栗=子供を抱えている、のメタファーですね。

先月、2度めの中絶手術を乗り越えてなお明るい友達にあいました。
なにもないのにめそめそしてる自分が恥ずかしくなった
見習いたいです。


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