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2023年、11月12月の観ておきたい作品ズ


この前初めて仕事に寝坊しました。
朝一から会議だったのに5分寝坊して、とりあえず通信不良のせいにしました。
こんな時、素直に「寝坊しました!スマセン!」って言えないから、いつまで経ってもちょっと安い方のオレンジジュースをスーパーで選んでしまう側の人間なのだろうと思います。
せめて果汁90%とかにしてくれていれば、今日っきり我慢した感も出るだろうに。なんで同じ100%で何種類もあるんだ。高い方買ったらなんか高飛車気取ってるみたいじゃんか。でもポンジュース、君だけは違うね。劇的に美味いもん。

仕事は自分にとって、なんでもない。辞めたいとも、続けたいとも思ってない、単なる時間の経過とその瞬間の継続でしかないですが、だからこそ最低限誠実にやらなくちゃ、生活が足の裏から逃げていくよな、と今朝思った話でした。

ということで、「この前」と言って時効感を出しましたが、寝坊したのは今日の話でした。「くらし良好」のオレンジジュースも目を開けて飲んでみたとて、ちゃんと美味しかったです。
映画を観て、明日はもう少し気前の良い人間でいます。

では今回の「あんまダラダラ喋んな」のコーナーは終わりです。ここから本編です。
今回配信作品ラッシュで、いつもの倍くらい量があります。
ワクワクしながらティザー観て、心臓が動いたものを観にいきましょう。


11月、12月の「絶対に観にいく」2作品
月に一回、映画館に行く生活がしたい人向け

・シチリアサマー 11/23公開

80年代イタリアという、絶妙に今、目を向けてみたい時代感と国。
ルカグァダニーノの名前が先行して使われているが、「君の名前で僕を呼んで」はしっかりマス層に消費されているんだなと、珍しく現代の消費主義に希望を持てるかもしれない。
本筋に戻って、ナンニモレッティ然りルカグァダニーノ然り、他の監督の名前がやたら出てくるなと思ったら、本作監督の「ジュゼッペ・フィオレッロ」はこれが初の長編監督作品だそう。広告手法が実にしゃばいのは玉に瑕かもしれないが、ティザーの映像と音楽の二つだけで完全に心を掴まれてしまっているのもまた事実。
結局グァダニーノが良いと言ったら観るしかないのも、また事実。
インフルエンサーにいいように使われてしまう前に、劇場へ行って自分のものにしたい。

・TALK TO ME 12/22公開 ※ホラー💀

今年こんなにも待ち焦がれていた映画もない。
YouTuberが監督って、と類に違わず思っていたが、この話題っぷりや各映画祭後に急上昇していく評価を目の当たりにすると侮ってもいられない。
A24史上最高のホラーとも呼び声高い本作、ビジュアルから始まり何から何まで現時点でも確かにとんでもない作品になっていそうな気配がすごい。
95分勝負で挑んでくるところも、初監督作品としてはかなり安心できる。
ここ最近は長丁場も続いていたので、このあたりで映画的快楽ど真ん中作品をふらっと観に行って、1日を滅茶苦茶にされてしまうのも良い。


11月、12月のおそらく観にいく、期待の作品リスト
月2〜4(年間で24〜50本)の新作を映画館で観たい人におすすめ。

・ゴジラ-1.0 11/3 公開 👀👀👀

ティザーを観て、それだけで観に行ったほうがいい1作。
エブエブの時みたく凄い勢いで消費されていくと思うので、できるだけ早めに、あと観た後にゆっくりふらふらする時間を持っておくのがおすすめ。
考察や批評文を見る際は余裕を持って、何かのついでで流し見するくらいがいいと思う。偏ったファンダムも少なくないシリーズでもあるし。
ので、ここでも中身は特に話さないし、これからも特には。

・私がやりました 11/3 公開 👀👀👀

フランソワオゾン監督最新作、今年3作目(!?)
前衛的でソリッドな印象だった前作「苦い涙」、安楽死をテーマに、非常に美しく暖かい社会派作品となった前々作「すべてうまくいきますように」に続き、2023年3作目の公開となる本作。
コメディライクな仕上がりの中で、フェミニズムを背景にリズミカルに進んでいく中で、フランソワオゾンへの信頼がこれでもかと積み上がっていく。
相変わらずファッションもインテリアも可愛くて、目に入ってくるもの全てが楽しい。土曜日の朝におすすめ。面倒な飲み会をサボった金曜日の夜もいいですね。

・理想郷 11/3公開 👀

主人公はフランスの片田舎に移住した都会人カップル。第二の故郷として移住した街を愛し、愛されていたはずが、そこには埋まらない地方と都市の価値観、文化諸々の差があり。。。といった大まかなストーリー。
扱われるテーマも含め、何かと話題となっていた本作がついに公開。
純粋に展開が気になるうえ、画力も相当なものがあると思われるので、平日に、空いた劇場で観に行きたい。
何よりも夫役のドゥニ・メノーシェ。今最高にホットな俳優の姿を観ないわけには行かない。

・蟻の王 11/10公開

イタリア人監督ジャン二・アメリオによる最新作。正直過去作は観たことがなかったが、この視点・テーマを引っ張り出してきた作品で、これだけ評価を集めていることには否応なしに期待が膨らむ。
60年代イタリアにおける同性愛者、ひいてはマイノリティの在られ方についてを描いた作品にはなるが、60年代といえば、ある程度の経済的な成長期であろうことも頭に入れて、人々の価値観と社会の変化との様相についても注視したい。
なお、HPにも注釈がある通り性的指向の強制変更を目的とした転向療法の描写が含まれるそうなので、優しい時間を後ろに確保してから観てほしい。

・父として 11/17配信 on Netflix

たった11分。トランスジェンダーの子を持つ父が5人、釣りをしながら様々な思いを共有する。
11分ではあまりに無理な話だとは思いながら、当事者の最も近くいる者同士が話す様子から、余白に思考を馳せつつも、厚みのある11分を期待している。

・サムシングインザダート 11/24公開 👀

「ムーンナイト」「ロキ」のベンソン&ムーアヘッドが送る久々の長編映画。
そういえばこのコンビの映画前作は「キャビンインザウッズ」。何かに含むの好きなのかな。
今作はSFホラーということだが、この2人なら映像はまず間違いない。脚本については注目どころだが、ストーリーテリングにそこまでこだわりのない人にとっては相当な期待をしていいはず。
コメディ要素も時々含みそうな気配がしているので、とりあえず、で観にいくにはちょうどいいかもしれない。

・ナポレオン 12/1公開 👀👀👀

「TALK TO ME」がなければこっちが大本命になっていたであろう大注目作品。
ホアキンフェニックスがひたすらに渋いティザーだけでも十分に魅力的。リドリースコット監督については、言わずと知れた巨匠(今年で86歳?)だが、「ハウスオブグッチ」然り「最後の決闘裁判」然り、最近でもまだまだ現役バリバリの調子いい作品が続いているため、ここでとんでもないものを出してくれる期待値も高い。
ところでホアキンといえば「ボー・イズ・アフレイド」公開はいつになるんだろう。

・ウォンカとチョコレート工場のはじまり 12/8 公開 👀👀

「チャーリーとチョコレート工場」の誕生秘話。誰と行っても、誰が観ても楽しい気持ちになれそうなことは間違いない。加えて、撮影監督に「ラストナイトインソーホー」や「IT」のチョンジョンフン、音楽は「SING」のジョビータルボットなどが揃い、作品強度もかなりのものになっていそう。
衣装が楽しそうだなと思っていた分、リンディヘミングが担当しているところは不安かもしれない(極めて個人的感想)

・マエストロ その音楽と愛と 12/8劇場公開 12/20配信開始 on Netflix 👀👀👀

絶対に劇場で。
監督ブラッドリークーパー、製作にプラスでスコセッシ、スピルバーグ、シカゴ7裁判の人(マコスコクリーガーさん)と、もうこの時点で目を引かれる。
キャストも今年「SHE  SAID」で再び地力の違いを見せてきたキャリーマリガン、若手ホープのマヤホークなど魅力的なメンツが揃っている。
例の通り、ネトフリのメイン作品になるので劇場で先行公開する。
ということで、冒頭の繰り返しだが、絶対に劇場で。

・枯れ葉 12/15公開 👀👀

フィンランドの名監督、カリウスマキ最新作。常に美しく、優しく、それでいてソリッドな映画を生み出し続け、「労働者三部作」を公開し名実ともに確固たるものとした彼だが、新作の舞台もフィンランドの首都ヘルシンキを選んだ。
そしてこれは労働者三部作に連なる四作目らしい。
年末、大切な人々に会う前に観ておきたい。

・PERFECT DAYS  12/22公開 👀👀

「パリ・テキサス」で知られ、日本にも馴染みのあるヴィム・ベンダースが監督を務め、今年のカンヌ最優秀男優賞を本作で受賞した役所広司主演の、東京国際映画祭オープニング作品となった、トイレの映画。
というのも本作は、建築好きの方なら知っているかもしれない、渋谷区のトイレを建築家などが改修するプロジェクト「THE  TOKYO TOILET PROJECT」にベンダースが関心を持ち始まっている。
トイレをフィルムカメラで撮る人びとを街で見かけることも増えそうだ。

・ゴッズ・クリーチャー 12/22配信開始 on U-NEXT👀👀

本作と「オール・ダート・ロード・テイスト・オブ・ソルト」「ファニー・ページ」などはU-NEXTにて『A24の知られざる映画たち』として配信される。ネトフリ・アマプラ・U-NEXTをベースに、好み(もしくはシェア可否の環境次第)でDisney+かApple TV+を加えた体制が映像作品好きのベーシックになりそう。
本作はポールメスカルが出るというところで、新作映画を追うなら必見だろう。

・オール・ダート・ロード・テイスト・オブ・ソルト 12/22配信開始 on  U-NEXT 👀

こちらは「ムーンライト」のバリージェンキンス参加作品かつ、本作で初監督となる写真家兼詩人のレイブン・ジャクソン(もちろん初見)の作成ということで、アートムービーの性質が高いかもしれない。
できることなら劇場に行き五感で楽しみたかったが、配信限定。
年末なのでどこかの大きなテレビなどで観るとしたい。


他注目作品(タイトルとティザーのみ)

年末はどうしても映画が多くなるのでこれは仕方ないものとしてください。選別サボったわけではないです。多分。
このうちいくつ観られるかなぁくらいの感覚です。
ティル、ファミリーディナー、ファーストカウが優先度高めに考えてます。
首はちょっぴり期待値低め。

・サタデー・フィクション 11/3公開

・ハネス 11/3公開

※キノフェス公開のため、都内上映“立川”のみ

・フィンガーネイルズ 11/3配信開始 on Apple TV+

・ぼくは君たちを憎まないことにした 11/3公開 👀

・イン・セイフ・ハンズ 11/10公開

・首 11/23公開 

・終わらない週末 12/8配信開始 on Netflix

・ファミリーディナー 12/8 公開

・きっと、それは愛じゃない 12/15公開

・ティル 12/15公開 👀

・Daughter 12/15公開

・ファニーページ 12/22公開 👀

・ファーストカウ 12/22公開 👀

※マジでだるいことに海外配給早かったので無茶苦茶質の悪いネタバレ・考察動画横行してます。あんま検索しないほうがいいです。

・ブルーバック あの海を見ていた 12/29公開 👀👀

・NOCEBO  ノセボ 12/29公開


おしまい。どうして年末は良くできたホラーが多いんだろうね。十分寒いのに。
絶対に時間が足りないですね。

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