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シニアとAI

先日、NHKで「激変!?"シニアワーカー"のリアル ミドル世代の未来は」という番組を視聴しました。

かつては一般企業で優秀な社員として働かれていたり、経営者としてご活躍されていたり人生を無駄に生きていたとは思えない方々やご夫婦などが、シニアを迎え苦難期に差し掛かっている。

65歳以上で2500万以上の貯蓄がある世帯は34.2%で、300万に満たない世帯は14.4%、うち100万未満は9.7%もいるらしい(総務書調べ)。これは2人以上世帯が対象のため独居されている方を含めると、また独居の方だけを見ると違った数字が見えると思います。

シニアの方が「CADやエクセルが使えます」と言っても、採用する企業は稀で皆無に近くキャリアなど関係なく警備か清掃に回される。いわゆる立ち仕事。正規は厳しく、いつ切られてもおかしくない、また切られずとも資本である健康が蝕めばそこでジ・エンド。見るだけで苦しむ催促状。働く機会を失うだけでも覇気を失う。

老人はいなくなった方がいいと軽口を叩き賛同する文化もある。そんな社会に対抗できる力も余裕もなく生き抜く人たちがいる。

I will never cry
この世は弱い者には冷たいね
終りなき旅路よ
明日天気にしておくれ

「栄光の男」サザンオールスターズの曲にある1フレーズ(作詞・作曲 桑田佳祐)

65歳以上のシニアの方を対象にして賃貸物件を探す会社があるのを知りました。
若い方が創業された会社で、創業経緯は、以前勤めていた不動産会社に高齢者が部屋探しに来たのだが、ほとんどの賃貸物件が高齢者NG(たしか200件探して有効件数は5件、わずか2%ほどの狭き門)だという現実に社会課題を持ったことだという。来店された高齢者も「何軒も回ったが門前払いされた」という現状を勤め先に訴えても「商売にならないことはしない」と拒絶され葛藤する中で起業を決意したとか。現実は厳しかったらしいが、次第にお客様がお客様を呼び、事業として回り始めたという。「もしダメだったら?」の質問に「やるだけやってみて、事業が本当に厳しくなったら、また不動産会社に就職すればいいと考えた。普通の環境であればトップの営業であったから。その自信があったからギリギリまで諦めなかった」という骨太な若い経営者に対してファンになりました。

さて、近ごろの頭の中には生成AIが蔓延っています。
Pythonは未だ'Hello World !'状態で止まっていると言っても過言でないし、
プロンプトだってロクにわかっちゃいません。
ただ、ひとつ進んでいるような錯覚を覚えているのが、
ChatGPTとの会話(やりとり)の中で、意外と簡単な部分が出来てしまっていると言う、「ああ、Python覚えなきゃ」とか「プロンプトわかんねえんよ」のままで立ち止まっていないということ。

昨年までなら完全に萎えていたはずですが、今はそうでもないと思えてしまう。
そうすると同時に「難しすぎて分かんない」と思っていた専門家の動画やテキストも分からないまでも分かりかけようとする脳が動いている気がしてきました。

AI学習をどんどん取り入れようとする動きもあるようだが、いいことだと思う。ChatGPT(以外も含め)は疲れないし、しつこく質問しても返してくる、そして先ほど書いたような意図するプロンプトやコードも用意してくれる。人間に対してと同じできちんと話のキャッチボールを繰り返しているうち、こちらの意図を理解してくれる代物に感じます。

個人まで行き届かすに一括りで線引きする一般社会とは一線を画した在り方がこれまででしたが、シニアも含め自身を弱者かもと憂う方こそ、今、AIを身近の置いてみることも一考かと思っています。かくいう私もその一人。

AIを活用した最先端のサービスは若い頭脳がどんどん導き、切り開いてくれる。
それは若い人たち自身のためで良いと思います。
一方、AIはシニアにも優しいアプローチを施してくれる産物でもあると言えます。
高齢者と接するお仕事に携わる方も理解して欲しいし、当然、家族も親を感じて理解して欲しいです。
「だって分かんないし」といつまでも言ってると、いつまでも変わらないし、今わかったことはすぐに変化するけど、今、わかっておけば変化もある程度は進化に捉えることはできると思います。

街を歩くと昔から今も「中高年のためのパソコン、スマホ教室」といった看板を見かけたりする、健康麻雀も相変わらず定番のようです。良いと思うけど、時代はものすごいスピードでもっと良いアプローチが生まれ始めている気がしている。

難しいことから覚えようとすると無理が生じます。
簡単なことだけで終わると先が芽生えません。
パソコンがなくても、スマホが古くても、できることはたくさんあります。
それが自分にもわかってきた気がしています。


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