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いつも、置いてけぼりの僕

「おさる」

近所に住んでるカナちゃんだ。

「おさるは小学校に行くの?」

「行くよ」

「カナより小さいのに?」

僕は、きっと小学校に行ったら大きくなる。


でも・・

教室にいる小さな僕は、いつも一人ぼっちだった。


早く帰る僕は、二番目のお兄ちゃんが帰ってくるのを待っていた。

「僕も一緒に遊んで」

「いや」

「何で?」

「お前、トロいから」

それを見ていたおばあちゃんが「遊んであげなさい」と叱ってくれた。

やったー!

お兄ちゃんとその友達と鬼ごっこをするときは僕は、いつも「ごまめ」だった。

でも、楽しかったなぁ~

鬼に絶対ならないから。


お兄ちゃんが突然

「おさる」

「なに?」

「おばあちゃんがおさるのこと探してた」

「ほんとに?」

「うん、早く帰りな」

わかった!


僕は急いで家に帰って、テレビを見ているおばあちゃんに

「おばあちゃん、なに?」

「どうしたの?」

「僕のこと探してた?」

「ううん、探してないよ」


僕は、お兄ちゃんに騙された・・

僕は邪魔者?

鬼にならないんじゃなくて、まだ、なれないんだね。

また、僕は泣いた。


おばあちゃんが「可哀そうに」といってかりんとうをくれたけど

僕は、「いらない!」と言って叩きつけた。

おばあちゃんは驚いてた。


「いつになったら大きくなる?」

強く優しく、おばあちゃんは言った。


「ご飯をいっぱい食べたら大きくなるよ」


「わかった」


たくさん食べてやる!

つづく

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