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僕は、ヒーローに憧れた

お兄ちゃんが筋トレを始めたり、カッコいいバイクの話に夢中になっていた。

多分、漫画の中のヒーローに憧れてるに違いない。


なれるはずがないのに・・・


友達もサッカーやら暴走族やらの話で持ち切りだ。


僕は、ドラえもんが好きだ。

映画は泣けた。

ドラえもんがいたらと誰だって思ったはず。

僕が強くなくても大丈夫。


と思っていたけど、実は僕もヒーローになりたかった。

鉄棒はできるし、ジャンプもできる。

運動神経がいいのは何となく自分でわかってきたし・・


走る、泳ぐは無理か・・・


いつになったら喘息がなくなるのか先生に聞いた。

「体力がつけば大丈夫」


体力ねぇ・・・


暴走族?

イヤ、まだ僕は小学生だ。


僕は、何となく何となく空手にイメージが膨らんでいた。

柔道もありかと思ったけど・・

どっちだ?


あの強そうな黒帯がめちゃくちゃカッコいい!!

僕は、黒い布を腰に巻いた。


「何してるん?」

振り返ると、お兄ちゃんがいた。

「お前、フラダンスでもやるん?」と大笑いした。


まだ、バチは当たっていないようだ。


「弱虫に言われたくない!」と言ってしまった。

当然のようにプロレス技をかけられ泣かされた。


僕は決めた!

空手でチョップして絶対にお兄ちゃんを泣かしてやると。


この借りは必ず返す

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