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春のような温かさがいつもある学校に…「のんびり、ゆっくり」は「やさしく、ていねい」だよ 〜心の宝物154

🌷朝の提出物はまるで積み木崩し…?


コロナ機の学校
2年生の朝は今日も賑やかです。入り口で健康チェックをすませ、要領よく荷物を片づけるあたりは、さすが1年生とは一味違う、1年のキャリアが感じられ、先輩の面目躍如たるところです。

子供たちにとって、荷物整理と共に、朝の最重要ミッションは様々な提出です。忘れ物がないように、めいめいが、連絡帳や宿題プリント等、毎朝の提出物を次々に提出していきます。先生の机の上にはたちまちうず高い提出物の山ができますが、そういう状況をとらえる視野の広さと深さには、まだ個人差があるようです。

多くの子は、自分が提出することが唯一の関心事。既に提出されているものの上に、次々と無雑作に重ねていきます。後の方に提出する子は、微妙なバランスを保っている山の上にかろうじて載せればミッション完了。緊張感は、まるで積み木崩しのようです。運悪くゲームオーバーを引き当ててしまった子が、崩れてしまった山を整えることになります。

🌷のんびり、ゆっくりは、やさしく、ていねい


そんな中、彼女の視野の広さには感心させられました。
自身は早いうちに提出を終えていましたが、提出物が積みあがった状況に気づいて席を立ち、教卓の上を整えました。ゆっくり、ていねいに、縦横を揃えて。それでも高いものは二つに分けて。

提出しに来た子たちが「ありがとう」と声をかけるのに、彼女も笑顔を返しています。彼女の行動の意味を分かり、感謝を伝える子の姿にも、学級の心の育ちを感じて、うれしさが全身にこみあげてきます。

彼女は、一通り机の上を整えると、教室を見渡しました。そうして、まだ提出を終えていない子のところに行き、その子に声をかけて、提出物を回収し、仕分けして、それぞれの場所に、丁寧に整えて置きました。

いつも機転を利かせて、器用にきびきび動くことが彼女の特性かと言えば、決してそうではありません。むしろのんびり屋さんで、仲間とペースが合わず、悩むこともありました。
しかし、周囲に対しては常に善意の関心を向けています。そうして、そうした方がよいと思ったことを見つけると行動します。じっくりと、丁寧に、粘り強く。ウサギのように、あっという間に跳ねとぶ瞬発力は苦手ですが、決して歩みを止めない誠実さにあふれています。苦手だった一輪車も、毎日毎日乗り続け、4年生の頃には名人級になりました。

のんびり、ゆっくりは、やさしく、ていねいということ。だから、周りのことも、仲間のことも、その子たちに、自分が何をしてあげられるのかということもよく見えるのですね。見えて気づいたことを、実行できるのはすごいことだと思います。
あなたのあなたらしさは本当に素敵です。
私も、他の多くの仲間たちも、そんなあなたが大好きです。

そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

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