子どもと先生と保護者の幸せ研究所

元教員です。その間出会ってくれた子供達という星々が、ネット空間という宇宙で、未来永劫輝…

子どもと先生と保護者の幸せ研究所

元教員です。その間出会ってくれた子供達という星々が、ネット空間という宇宙で、未来永劫輝き続ける。そんなイメージで綴ります。いつか、いい大人になったその子が見つけてくれて、ほっこりしてくれたら最上の喜びです☺️

最近の記事

春のような温かさがいつもある学校に… 見えないもの たいていの人は見ないものをとらえて離さない強靭さ 〜心の宝物187

🌷きれきれのよさこいソーラン コロナ機の学校 運動会の、高学年の演技種目はよさこいソーランでした。 息が合えば、勇壮で見栄えがする種目ですが、その分、声を出すのか出さないのか、場面を想像しながら、全身を使って精一杯表現するのかしないのか、始めから終わりまで、一瞬一瞬の選択を問われる厳しい種目でもあります。一人一人の選択が、全体としての出来栄えに、達成感に直結します。それを理解しようとするのかしないのかも含めて、奥の深い、一人一人の自問自答と成長のチャンスに満ちた種目です。

    • 春のような温かさがいつもある学校に… あなたが言葉や行動を選び取る基準は 外でなくあなたのうちにあるのだね 〜心の宝物186

      🌷体育館の掃除当番 コロナ機の学校 4年生の掃除場所に体育館がありました。かつては全国有数の大規模校でしたが、今は学年2クラス。掃除場所の分担もなかなか難しく、体育館を担当するのは1グループ。広い広い体育館を4~5人で掃除することになります。 その子によっては、体育館の掃除はほっとするようです。校舎からは渡り廊下を経て30メートルほど離れており、少し大げさに言えば隔絶された別世界。同じグループ以外の児童や、先生方と接することもほとんどありません。私も、励ましに行く頻度はど

      • 春のような温かさがいつもある学校に… 仲間の命から 絶対に目を切らない 〜心の宝物185

        🌷集団登校の引率 コロナ機の学校 夏休みが明けたある朝、いつものように校門で子どもたちを出迎えていました。今日は正門。西門と一日おきのルーティンでしたが、さすがにその時期には、劣化した私の記憶にも、登校班の構成メンバーは大方頭に入っていました。欠席者がいる班には何となく違和を感じたものでした。 この日はその班に目が行きました。いつもは最後列にいる、6年生の彼女が先頭で引率しています。聞けば班長は、同居のご家族の体調不良で、今日は登校をひかえたとのこと。今ではずいぶん遠くに

        • 春のような温かさがいつもある学校に… 君の伸びやかさが またひとつ学級を 全校を安心できる場所にした 〜心の宝物184

          🌷和やかに 温かに 誠実に 山に囲まれた小さな学校 秋深まるこの日、この学校の全校朝会、「山びこ集会」では6年生が合唱を披露していました。少し太くなった一部の男子の声と美しいソプラノ。思いの溶け合った素晴らしい歌声です。それを指揮するのは彼女。 自ら歌いつつ、優雅にタクトを振る彼女を、しかし私は、少し意外な気持ちで眺めていました。個性豊かな6年生の集団の中で、一歩引いたところで優しく微笑んでいる彼女の印象が強かったからです。 消極的とか、引っ込み思案とかとは違います。

        春のような温かさがいつもある学校に… 見えないもの たいていの人は見ないものをとらえて離さない強靭さ 〜心の宝物187

          春のような温かさがいつもある学校に… そうだよ、君が君だからいいんだよ 〜心の宝物183

          🌷素直な目で、真っ直ぐに 山に囲まれた小さな学校 秋もすっかり深まりました。冷たい風が吹き込む廊下を、5年生の彼は黙々と掃除していました。 注意深く、丁寧すぎるほど丁寧に、廊下と壁の交わる際のほこりを取り除いています。唇を引き結び、その場所に正面から対峙する集中力が、背中から伝わります。気のゆるみ、自動車のハンドルに例えるなら、あそびと言われる揺るぎのようなところを感じさせない彼の姿をしばらく眺めていました。 彼は生真面目な人でした。何事にも正面から向き合い、自分の世界と重

          春のような温かさがいつもある学校に… そうだよ、君が君だからいいんだよ 〜心の宝物183

          春のような温かさがいつもある学校に… その人の心に届く言葉や行動を選び取る優しさが伝わったよ 〜心の宝物182

          🌷そっと肩をたたいて コロナ機の学校 10月に入り、朝夕を中心にすっかり過ごしやすくなりました。すがすがしい風が柔らかく教室に吹き込み、子供達の心を癒してくれます。集中力も高まり、活気ある授業に学びの秋を実感する季節です。 とはいえ、心が活性化すれば友達とのおしゃべりも楽しく活発になります。この日の朝、5年生の教室でもそんな場面に出会いました。先生の話が始まっていましたが、何かよほど楽しい話題だったのでしょう、後方の席の二人の男子のおしゃべりはなかなか止まりませんでした。

          春のような温かさがいつもある学校に… その人の心に届く言葉や行動を選び取る優しさが伝わったよ 〜心の宝物182

          春のような温かさがいつもある学校に… あなたの素敵なあなたらしさに出逢わせてくれてありがとう 〜心の宝物181

          🌷くーちゃんの小屋で コロナ機の学校 昼休み。今日も3年生の子たちが校地の一角に集まってきます。くーちゃんの小屋の前です。 この学校では「くーちゃん」と名付けられた孔雀が、大切に飼育されていました。お世話は代々3年生の仕事となっており、昼休みには当番のグループが、小屋の掃除やえさや水の補充をしてくれていました。 呼び名こそ「くーちゃん」と子どもたちに親しまれていますが、あくまでクジャクの成鳥。ニワトリなど比較にならない大きさで、なかなかの迫力です。気も強く、小屋の中で対

          春のような温かさがいつもある学校に… あなたの素敵なあなたらしさに出逢わせてくれてありがとう 〜心の宝物181

          春のような温かさがいつもある学校に… 気づくことと、行動することの距離を、怯まずに跳び超えた君を尊敬する 〜心の宝物180

          🌷家へ帰る人波に逆らって コロナ機の学校 帰りの会が終わりました。 校舎の2階から、学年下校の集合場所に急ぐ、2年生の子供たちの波が、階段を埋めます。 「ソーシャルディスタンス!」と呼びかける声に交じって、「トイレのスリッパが乱れているよ」という声が響きました。きっと多くの子が、心の中では立ち止まったことでしょう。しかし、階段を下に向かう人の流れには抗いようもありません。 心に響くことと、行動することの間には少し距離があることを感じつつ、あるいは全く意識もなく、子供たちは玄

          春のような温かさがいつもある学校に… 気づくことと、行動することの距離を、怯まずに跳び超えた君を尊敬する 〜心の宝物180

          春のような温かさがいつもある学校に… 挑戦とは、成長とはそういうことだと、君は示してくれた 〜心の宝物179

          🌷行進で退場?はぁ?何で…? 山に囲まれた小さな学校 5年生の彼は、外遊びが大好きで元気いっぱいのスポーツマン。他の子より早く思春期に差し掛かり、前向きであることに照れて素っ気ない態度を取り、少し斜めから物を見たりするようなところも出てきましたが、ユーモアあふれる、クラスのムードメーカーでした。 この学校では、定例で行われる全校朝会を「山びこ集会」と呼び、終了後は、学級ごとに行進で退場するという伝統がありました。 低学年は嬉々として行いますが、上級生になればなるほど、そう

          春のような温かさがいつもある学校に… 挑戦とは、成長とはそういうことだと、君は示してくれた 〜心の宝物179

          春のような温かさがいつもある学校に… 決して当たり前だとは思わないよ 〜心の宝物178

          🌷決して当たり前とは思うまい 山に囲まれた小さな学校 周囲の山から吹きおろす風が冷たさを増し、古い校舎の底冷えは、日に日に厳しくなります。日によっては、廊下は氷のように冷え切りますが、そんな日にも、掃除の時間にはそこに膝をつき、張り切って磨き清める子供たちです。共に取り組む仲間の存在、お腹に落ちる意味や値打ち、それを受け止め、行動を決意する心の強靭さ。 あたりまえのように元気に取り組む子供たちを、決して当たり前だと思うまいと自身に言い聞かせつつ、敬意を短く伝えながら全校を

          春のような温かさがいつもある学校に… 決して当たり前だとは思わないよ 〜心の宝物178

          春のような温かさがいつもある学校に… 最初の一人になる勇気は、周りも、自分も笑顔にするんだね 〜心の宝物176・177

          🌷1年生の給食当番 コロナ機の学校 学校再開、すなわち新入学から約5か月。1年生の給食当番もずいぶん板についてきました。はじめは、担任の先生や支援員さん、養護教諭まで入って、初めての、しかも感染予防に配慮した給食の配膳について、手取り足取り、というよりも実質はほとんど、職員が代わって行っていました。 しかし、この頃から、だんだんと自分たちでできるようになってきました。要領のよい子、まだまだおっかなびっくりの子、個人差はありますが、小さな手で、お玉やしゃもじを懸命に握りしめ、

          春のような温かさがいつもある学校に… 最初の一人になる勇気は、周りも、自分も笑顔にするんだね 〜心の宝物176・177

          春のような温かさがいつもある学校に… 君のように行動できる人がどれほどいるだろう 〜心の宝物175

          🌷朝の教室で コロナ機の学校 朝の会が始まる少し前、入り口での健康チェックも終わり、4年生の教室では、ほとんどの児童が荷物の整理や、宿題等の提出を終え、席に着いていました。 隙間の時間です。 ぎりぎりまで、というよりも、チャイムが鳴って、着席するように、当番の児童や担任の先生が大きな声を出すまで、下手をすると、そうされても、席を離れて、よそ事やおしゃべりに興じる姿がありがちな時間帯ですが、そうでない自分を選びとっている一人一人の力に、学級としての育ちに感心しながら子供たち

          春のような温かさがいつもある学校に… 君のように行動できる人がどれほどいるだろう 〜心の宝物175

          春のような温かさがいつもある学校に… 【詩】俄雨

           先日、いきなりの雨に降られました。ちょうど中学生が帰宅する時間帯でした。 色々な姿にイメージが膨らんで。 書きました。 特定のご家族状況を賛美または卑下する意図は全くありません。 もしそう届いてしまいましたら、深くお詫び申し上げます。

          春のような温かさがいつもある学校に… 【詩】俄雨

          春のような温かさがいつもある学校に… その人の心に火を灯す君の選択は君の力に他ならない心の宝物174

          🌷朝の廊下で コロナ機の学校 朝の会の時間、校内を巡っていました。4年生の教室前の廊下で、小さな小さな綿ゴミを見つけました。ほとんど無意識に摘まみ上げました。直後、教室の中から、小さく「ありがとうございます」という声がかかりました。 開け放しの教室の後ろのドアから、最後列の席の彼が、神妙な面持ちで私を見ていました。続けて、 「僕にください」 そう言って、私の拾った綿ゴミを受け取ろうと、手を差し伸ばしてくれました。 「とんでもないことです。でもありがとう」 彼にお礼をお伝

          春のような温かさがいつもある学校に… その人の心に火を灯す君の選択は君の力に他ならない心の宝物174

          春のような温かさがいつもある学校に… その人を想いつづければ言葉は、願いは、ゆっくりと、しかし確かに伝わるのだね 〜心の宝物173

          🌷明るく元気に生き生きと 山に囲まれた小さな学校 秋が深まってきました。新型コロナが猖獗を極めるのはまだ数年後のことですが、例年、この時期は、インフルエンザやノロウイルス感染予防の注意喚起が、学校保健安全上では大切な課題となります。ベテランの養護教諭の導きで、この学校では、教員でなく、保健委員の児童が感染予防活動の中核を担っていました。 後期、保険委員長に推された6年生の彼が、11月の全校集会で、感染予防について語りました。「体調を崩す人が一人もいないように」という願いか

          春のような温かさがいつもある学校に… その人を想いつづければ言葉は、願いは、ゆっくりと、しかし確かに伝わるのだね 〜心の宝物173

          春のような温かさがいつもある学校に… 君のありようは、君も知らぬうちに仲間の敬意を集めているよ 〜心の宝物172

          🌷温かな存在感 山に囲まれた小さな学校 6年生の彼には、温かな存在感がありました。学級は、お互いをほぼ呼び捨てで呼び合う元気な集団でしたが、彼は誰からも呼び捨てされず、むしろ敬意をもって対応されていました。体格や言葉等の威力で君臨していたわけではもちろんありません。むしろ、6年生の男子の集団の中では、小柄で、それほど前に出るタイプでもありません。 そんな立ち位置が何によるものか興味深く、観察していました。 🌷春の風のような君のあり様は、君も知らぬうちに仲間の敬意を集めてい

          春のような温かさがいつもある学校に… 君のありようは、君も知らぬうちに仲間の敬意を集めているよ 〜心の宝物172