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春のような温かさがいつもある学校に… 周りの状況に自分の選択を左右されない無垢 〜心の宝物125

🌷猛暑の午後の教室で


コロナ機の学校
4年生の教室では今日も子供たちが掃除にいそしんでいました。しかし、残暑厳しい9月初旬、掃除中はエアコンを止めて全ての窓を全開にします。午後の蒸し暑さは容赦なく子どもたちを包み、活力を奪っていきます。

そんな中で、巡回の廊下から見た彼女の背中は光を放っているように見えました。

膝をつき、懸命に雑巾を使っています。窓からの強い日差しを受け、彼女の磨いた床はきらきらと輝いています。終えた後は、雑巾やいすの脚のほこりを、次から次へと拭き取っていきます。
折からの暑さに、全校を巡回する際、気振りには出しませんが、内心では疲労困憊の私には、居住まいを正さずにはおられないほどの、強くさわやかなものが伝わりました。

🌷状況に自分の選択を左右されるという発想や感覚をもっていない


彼女は内気で優しい人でした。人前に出ることはまずありません。しかし、その姿からつたわるものは、怯みやおそれとは違いました。誰かに押しのけられることはあっても、自分は決してそうはしない。静かなたたずまいからは、そんな決意が伝わってくるようでした。

暑さや寒さなど決して言い訳にしない。いや、それ以前に状況に自身の選択を左右されるという発想や感覚をまだもっていないのではないか。それならば、何と無垢なことだろう。彼女からしばらく目が離せませんでした。

暑さ寒さ、背負うものの軽さや重さ、解決までの道のりの険しさや道のりの長さ。周囲からの注目や評価。
私たちは、しばしば、仕事の中味と周りの状況を、知らず知らずはかりにかけて、やる気を起こしたり、なくしたりします。仕事の値打ちそのものは、周りの状況とは何の関係もないことはわかっているはずなのに。ただ、自分の全力を尽くして、人のために動くことが、働くということであることはわかっているはずなのに。
この暑い夏の午後、一心に働くあなたの姿から、大切なことを思い出すことができたよ。ありがとう。

そんな思いで、お伝えしました。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

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