見出し画像

【想いをカタチにするvol.1】一人では何もできない

 介護離職防止に焦点を当てたビジネスアイデアでビジネスコンテストに参加した経験から話し始めよう。この試みは、審査員特別賞を獲得するという結果に終わった。
詳細はこちらの記事▼

 グランプリを獲得できなかったという事実に対する悔しさが、何か行動を起こすきっかけとなった。この動機付けにより、創業相談の窓口を訪れることにした。一般的には、ビジネスコンテストへの挑戦前に、ビジネスプランを磨き上げるために相談するものだが、ぼくはコンテスト後にそうした。企業家でもない中小企業診断士に相談することに対して、最初は少し軽んじる気持ちもあった。しかし、「熱い想いが大事だ」と自分に言い聞かせていた私の考えは、相談を通じて変わり始めた。提供されたアドバイスはほとんどが的を射ており、私の心に深く響いた。ビジネスにおいては、想いだけではなく、実効性も同様に重要であることを改めて認識した。

 相談を通じて得た重要なアウトプットには以下のようなものがある。まず、中小企業が介護離職防止に関しては「総論賛成・各論反対」という態度を取ることが多いこと、つまり、その必要性は理解しているが実際に導入するまでには至らない。これは、事業継続計画(BCP)の必要性が理解されているものの、その導入から実行までに長い時間がかかった例にも似ている。国が制度や仕組みを通じて企業に対してインセンティブを提供することで、企業は実行に移すことが多い。

 また、介護離職防止という金銭的な利益を生み出さない取り組みの必要性を、企業にどのように意識づけしていくかが重要である。具体的には、一人の従業員が介護離職することによる経済損失を、採用コストや研修コストを含めて試算し、その数字を出すことが提案された。さらに、実際の経営者の声を直接聞き、一つの企業内でモデルケースを作成し、それを基に活動を展開していくアプローチも有効であると示された。

 一人での活動には限界があるため、仲間を作り、コミュニティを構築することが次のステップとして提示された。複数人で行動することによって、行政も対応を強いられる。また、社会福祉士の認知度が非常に低いという問題点も指摘された。

 相談を経た後、ぼくが決めたことは、コミュニティを作ることだった。一人で可能な限り事業化に向けて前進しようと試みてきたが、その過程で一人だけの活動には限界があることを痛感した。社会福祉士として新しい働き方のロールモデルを目指し、その活動を広げていくことが目標であったが、これからは仲間が不可欠だと認識した。現代では幸いにも、オンラインを通じて簡単に人々を呼びかけ、集めることができる。そこで、オンラインサロンのような形式を取り、みんなで協力しながら想いを事業化していくことを計画した。

 この動きは、どのようにして介護離職防止という社会的課題に対して取り組んでいくか、新しいアプローチを模索する試みである。これらの活動は、単にビジネスの機会を追求するだけでなく、社会的な価値を生み出し、それを通じて社会福祉士の役割と認知度を高めていくことにもつながる。このプロセスを通じて、実効性のあるビジネスモデルを構築するだけでなく、介護離職防止に対する社会全体の意識を高め、実際に変化を促すことが目標だ。

 ぼくの行動、成長、そして事業化に向けた進捗を、このnoteに記録していく。これは、これからの取り組みがどのように展開していくか、その一歩一歩を追いかける記録となる。つまり、想いをカタチにしていく全課程だ。そして今回の投稿は、その記録の記念すべき第1回目となる。この活動が、介護離職防止という重要な社会課題に対して、どのように貢献していけるかを、これからもこのnoteを通じて共有していきたいと考えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?