見出し画像

【映画#73】「ナイルの宝石」『横道世之介』より

こんにちは、三太です。

雨の日が続いています。
先週は警報で一日休みとなりました。
これからも台風が近づいてくるようで、あれこれ心配だなと思う今日この頃です。

では、今日は『横道世之介』に出てきた映画、「ナイルの宝石」を見ていきます。
『横道世之介』に出てくる4作の映画のうちの4作目です。
「ラストエンペラー」はまだ見られていません。
こちらは早いうちに手に入ると思っているのですが・・・。

基本情報

監督:ルイス・ティーグ
出演者:ジャック(マイケル・ダグラス)
    ジョーン(キャスリーン・ターナー)
    ラルフ(ダニー・デヴィート)
    オマ―(スピロス・フォーカス)
上映時間:1時間45分
公開:1985年

あらすじ

船上で休暇を過ごす男女。
女性の名はジョーン
彼女は小説家なのですが、なかなか次の小説が書けません。
恋人のジャックは自由に遊び回っています。
そんな折、ジョーンのファンであるというアフリカの有力者、オマ―から自分の自伝を書いてほしいとジョーンは頼まれます。
一度伝記を書きたかったとジョーンは予定を変更してアフリカへ行くことに。
ジャックも気になり、ついていきます。
そして、ジャックにはコロンビアからの因縁の相手ラルフもおり、彼も一緒に来ます。
ただ、オマ―に恨みを持つアフリカの青年もいて、怪しげな匂いがプンプンしています。
ここから話はアフリカにある「ナイルの宝石」を求める旅へと一変。
「ナイルの宝石」とは何なのか。
彼らは無事宝石へとたどり着けることができるのか。
アクションあり、コメディありのとても楽しめる映画です。

設定

・冒険もの
・恋愛もの
・アフリカの諸民族

感想

戦闘機がアフリカの村を駆け巡り、あらゆるものをなぎ倒したり、汽車の上でのアクションシーンがあったり、基本的にはとても大味で、豪快な作品でした。
そして、一難去ってまた一難という感じで色んな危機がジョーン達に襲い掛かり、見ていて飽きません。
ヌビア族の族長の息子とジャックのタイマンがけっこう面白かったです。
ジャックははじめ息子を華奢な人だと勘違いして、「お~やったるぞ」みたいな感じで言うのですが、奥から息子が出てきたらムキムキでかなりビビります。
色んな点で、典型的な冒険ものだと感じました。

ラルフという小柄なおっちゃんがいいキャラをしています。
ジャックに恨みがあるようなのですが、(ここらへんはおそらく前作に出てくるのでしょう)おっちょこちょいでおかしさがあり、シリアスな場面で見ている者を少し落ち着けてくれます。
そして、最後にはとても良い働きをします。(それまでは悪いけれどポンコツキャラでほぼ使えません)
前作を見ていたらより楽しめるかとも思いましたが、見ていなくても十分楽しめる作品でした。

雲の峰筋骨隆々息子来る

その他

・『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』の続編

『横道世之介』内の「ナイルの宝石」登場シーン

「なんでそんなの読んでんの?」
「『ラストエンペラー』って映画見たら面白くてさ」
「ああ、それだったら、サンバ部の先輩たちも面白そうって言ってたな」
「俺、今日、もう一回見に行こうかと思ってて」
「どこに?」
「吉祥寺」
どちらかと言えば世之介が好きな映画は「インディ・ジョーンズ」とか「ナイルの宝石」などである。

『横道世之介』(pp.388-389)

この引用は「二月」の一節です。
世之介の好きな映画として「インディ・ジョーンズ」とともに、「ナイルの宝石」が出てきます。
「トップガン」が好きと言っていたときと同じような感じです。
ここからも世之介の人物像が見えてきそうです。
やはり世之介は大味で豪快な映画が好きで、それは世之介の性格とも共鳴しそうです。
ここでも世之介の人物像を表す一つの手がかりとして映画が使われていました。
逆に、ここから読み取れるのは「ラストエンペラー」はもう少し考えさせる映画なのかもしれません。(決して「ナイルの宝石」などを否定しているわけではなく、映画にはそれぞれ持ち味があり、その持ち味が違うのかなと)

吉田修一作品とのつながり

・冒険ものな感じが少し『太陽は動かない』のシリーズに通じるような気もします。

以上で、「ナイルの宝石」については終わります。
大味で豪快で楽しめる作品でした。
確かに世之介が好きそうな作品だとも思えました。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

画像の出典:映画ドットコム「ナイルの宝石」

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?