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【映画#74】「横道世之介」

こんにちは、三太です。

最近髪がうっとうしくなるぐらい伸びてきました。
早く切りに行けばいいのですが、なかなか行く時間が取れないです。
今週いっぱいこのぼさぼさの髪と付き合うのかと思うと若干テンションの下がる今日この頃です。
切ったら切ったでいつも「今度は早めに切ろう」と思うのですが、結局いつもうっとうしくなるぐらいまで伸ばしてしまっています。

では、今日は映画「横道世之介」を見ていきます。
吉田修一の同名小説を原作としています。

基本情報

監督:沖田修一
出演者:世之介(高良健吾)
    祥子(吉高由里子)
    倉持(池松壮亮)
    千春(伊藤歩)
    加藤(綾野剛)
上映時間:2時間40分
公開:2013年

あらすじ

横道世之介が大学生となり、上京した年の一年間を描いた作品。
世之介は映画では法政大学に通っていました。(原作ではそこまで明示されていません)
法政大学は吉田修一さんの母校です。
そのためある程度吉田修一さんの経験が反映されているところもあるかもしれません。

友達となる倉持との出会い、サンバサークルへの入部、サークルの先輩に紹介してもらったホテルのバイト・・・。

                  倉持と世之介

様々な縁がつながって、世之介は大学生活を送ります
そんな世之介が加藤という友達と一緒に行った教習所で出会ったのが、吉高由里子演じる祥子

                  祥子と世之介

世之介と祥子にははじめ微妙な距離感があります。
世之介は別のところで出会っていた千春という女性に少し心を奪われていたからです。

                  世之介と千春

けれども、祥子と月日を重ねるにつれ、徐々に距離が縮まっていきます。
淡々とけれども着実に大学生となっていく、新たな土地で大人となっていく世之介。
また、小説と同様に映画でもそれぞれの登場人物の未来のシーンが描かれます。
未来から大学時代を振り返って世之介の存在感を感じられるようになっています。

設定

・上京
・大学生活
・友情、恋愛
・生と死
・回想

感想

大の汗っかきで、女心がいまいちわからなくて、時に強引で、でもやっぱり良い奴で、そばにいてほしいなと思える男、世之介。
高良健吾がドンピシャでイメージ通りの世之介でした。

             上京した日の世之介

ちなみに、倉持は小説よりも良い人そうな印象を受けました。
そして、自分の小説とのイメージが少し違ったのは祥子です。
映画の方の祥子は吉高由里子さんが演じているのですが、美しすぎました。
確かに祥子は話し方など、多少癖のある感じになっているのですが、その癖を隠すぐらいの美しさと言ったらいいでしょうか・・・。
でも、もちろんこのことが作品の価値を下げることはなく、自分の中で少しイメージが違ったというだけです。
むしろ祥子が吉高由里子さんで良かったです。

法政大学の入学式での倉持との出会いの場面での世之介の表情が面白かったです。
世之介ははじめ馴れ馴れしい倉持に少し違和感を持っていて、とても微妙な距離感を取ろうとするのですが、その演技が絶妙でした。

一つ疑問だったのは、なぜ小説と世之介の亡くなった年齢を変えたのだろうということです。
小説では40歳、映画では35歳でした。
だからといって、それが大きく影響したというわけではないと思ったのですが・・・。
世之介の死はまさにこの話の最後を飾るエピソードなのですが、それ以外にもボートピープルで逃れてきた母と赤子や、倉持と阿久津にできた赤ちゃんなど、この話は大学生の生活を描きながらも、生と死に触れていると感じました。

汗にじむ世之介そばにいてほしい

その他

ウィキペディアより
→キャッチコピーは「出会えたことが、うれしくて、可笑しくて、そして、寂しい――。」

吉田修一作品とのつながり

原作がそのまま映画になっている感じがしました。
淡くつながりつつ日々の生活が描かれる物語なので、やはり2時間40分の尺は必要だったのかなと思います。

以上で、「横道世之介」については終わります。
やはり世之介はじんわり心に残りますね。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

出典:映画ドットコム「横道世之介」

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