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シロクマ文芸部(小説)

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記事一覧

冬の色(シロクマ文芸部)

冬の色(シロクマ文芸部)

 冬の色のようなサイダーを飲む
  十二月に

「冬の色のサイダー?透明ってこと?」
「このサイダーはおいしい湧き水で作られているから特にきれいな透明でしょ」
「ふーん…」

「こたつでアイス、こたつでみかん、こたつでサイダーとか、幸せだね」
「うん」

いっしょにしないで

いっしょにしないで

 十二月二十六日はボクの誕生日だ。

 クリスマスとボクの誕生日会を一緒に祝おうと言われる。

 二十五日と二十六日は全く違う。クリスマスとボクの誕生日は全く違う。意味わからん。
 クリスマスが終わったら、新しい気持ちで、二十六日のボクの誕生日をお祝いしてね!プレゼントも、クリスマスプレゼントとバースデープレゼント、別々にご用意をお願いします。

20字小説⑩ちいさな幸せ

20字小説⑩ちいさな幸せ

 日々穏やかに。時々わくわくドキドキする。 

 献立に悩みながら歩く散歩道、平凡な幸せ。

 紅葉と干し柿と夕日、橙色に包まれる11月。

 皆さまの作品に感心するばかりでした。
 読んでくださった皆さまありがとうございます。
 小牧幸助様楽しい企画をありがとうございます。

20字小説⑨家族

20字小説⑨家族

  喜劇と悲劇に立ち会う
      仲間のようなものだ。

20字の小説➇恋愛関係

20字の小説➇恋愛関係

  僕と君はいつのまにか
    対等ではなくなった。

20字小説⑦お好み焼き

20字小説⑦お好み焼き

パリッカリッな麺が最高だから広島の勝ち。

20字小説⑥呉

20字小説⑥呉

   軍艦の街の誇りと
  悲しみが揺れる、海の青。

20字小説⑤ヒロシマ

20字小説⑤ヒロシマ

  土地の記憶と傷を癒す
   良心と誓いと空の青。

20字小説④恋

20字小説④恋

    君さえいればいい
   君だけいればいい君だけ。

20字小説➂

20字小説➂

 今日こそ帰ってくるかもと 
   淡い期待を胸に。

20字小説

20字小説

 教会のステンドグラスに
    木霊する告白の夜。

20字の小説

20字の小説

いつもいるところにいないだけで淋しいの。

珈琲と(#シロクマ文芸部)

珈琲と(#シロクマ文芸部)

 珈琲とシナモンと蜂蜜入りのホットミルク。それが私の定番メニュー。ここは窓から美しい緑が見れて、運が良ければ小鳥の姿も見ることが出来る。心からリラックス出来るカフェ。窓からの景色を見ていると森の中にいる気分になる。
 店主のこだわりの珈琲も深くまろやかで美味しい。私の大好きな場所。このカフェは恋人だった人から教えてもらった。別れた後も、私はこのカフェに通いたいと言った。どこにもない、こんな素敵なカ

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 母の愛

 母の愛

 りんご箱を見ると思い出す。上京して初めての一人暮らし。りんご箱一杯に母親が自分の好きなものを送ってくれていたことを。お米、だしの素、カップ麺、乾燥わかめ、お煎餅、缶詰、お菓子、など。たくさんのりんごが送られてきたこともあった。大量のりんごはお友達にわけたり、りんご煮を作ったりした。毎日食べて医者いらず。
 今は、私が子供の好物をたくさん詰めている、やっぱり、りんご箱で。明日送るからね。