たかすぎ

日記のようなもの。

たかすぎ

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最近の記事

25.まだ空っぽ

空っぽの宝箱。 でも大事な大事な宝箱。 何が入っていたか覚えているし忘れない。 この箱に僕の涙をこぼしてみたけど この箱を僕の涙でみたしてみたけど 大事な大事な宝箱 何が入っていたか覚えているし忘れないから この箱の僕がこぼしてみたした涙を捨てる たったひとつのたからもの あなたの形のたからばこ あなたの帰れるこの空虚 あなたの帰りを待つ日毎

    • 24.約束

      キスをしよう 光と影が連れ添うように。 キスをしよう 離れを惜しむその前に。 キスをしよう 静寂だけを騒がせるために。 キスをしよう 言葉じゃどうにも嘘くさいから。 キスをしよう 愛を渡そうとするために。 キスをしよう さよならの約束。指切りのかわりに。

      • 23.ひとり

        ひとりはこわい ひとりはさびしい ひとりはかなしい ひとりとおもえばおもうほど となりのなもしらない だれかにしんでほしいと いわれているから なれたふりして あきらめたふりして いきてるわたし じまんもじしんもとくぎもみりょくも それはそれらがないことです ひとりをあいしてあげられたら わたしはいきをとめます

        • 22.流れ星

          昨日までのことをどうにか変えてみたくて お願いだから頭に星を打ち付けて下さい。 明日からを輝かせられる花が欲しくて お願いだから心に星を一粒こぼして下さい。 今日も一人で過ごすの 誰かと笑ってみたくて お願いだから隣の星を 私の星を返してください。 私の星を返してください。

          21.同等の人それぞれ

          恨んでも憎んでも妬んでも羨んでも 皆そうらしい。僕は僕なのにね。 喜んでも怒っても哀しんでも楽しんでも 皆そうらしい。僕は僕なのにね。

          21.同等の人それぞれ

          20.穴

          僕の替わりはたくさん居て 君の替わりもたくさん居て 僕の替りは居ないらしくて 君の替りは居ないらしくて 僕の替りは要らないらしくて 君の替りは必要らしくて 君が居なくちゃ崩れるらしくて 僕が居なくても壊れないらしい はじめから僕は要らないらしい。 居なくても変わらないらしい。

          19.それが正解だと思えますよう

          鏡にうつるわたしが笑えないのは わたしがわたしを知らないせい わたしはわたしを知りたいせい 知っているのは外の話 順番を抜かした釦は正しくあろうと身を捩る 間違えていたのか わたしは釦

          19.それが正解だと思えますよう

          18.忘れても

          世界から1輪の花が枯れても 世界から1羽の鳥が飛べなくなっても 世界から1匹の魚が泳げなくなっても 世界から1人の誰かが欠けてしまっても 世界は美しいまま夜を迎えて朝を放っている

          18.忘れても

          17.とおく

          空から小鳥が落ちてきた 羽のない姿 空に嫌われちゃった もう飛べない 枝から人が吊らされた 明日のない姿 星に嫌われちゃった もう立てない 飛べたらいいね きっとね とべるよたぶん きっとね

          16.天晴

          僕がこの手を広げたら 空はあの雲割いておくれ 僕がこの手を閉ざしたら 空は夜へと巡っておくれ 僕が頭を垂らしたら 空は漫ろ雨でも降らしておくれ 僕がこの目で見上げたら 空は青々しながら笑っておくれ 僕が歩みを止めたら 空は北風背中を支えておくれ 僕が歩みを進めたら 空は星の光で標を立てておくれ 僕が倒れてしまったら 空は雷轟切り裂いておくれ 僕が立ち上がるなら 空は雪で優しく包んでおくれ 僕がこの手を高く 誇らしく掲げたら 空へと僕を。

          15.鏡

          こんばんは 陽気な人は手を繋ぎ 肩を組み 瞼を開き 涙も零し 笑顔を絶やさず 口先だけで心を掴む こんばんは 貴方はひとり 俯いて 肩を縮めて 瞼を閉じて 涙も零さず 笑顔は見せず 指切りだけで私を掴む コンバンハ ワタシハヒトリ ウツムイテ カタヲチヂメテ マブタヲトジテ ナミダバカリヲコボシテ エガオハタヤサズ 指切ダケデワタシヲイカス  こんばんは 耳を塞いで 目を閉じて 何も出来ない僕の右肩 叩いて笑った貴方のおかげで コノ星ニ僕ハイキテル 綺麗な言葉は生まれな

          小説1.殻付きたまご

          朝方、まだ午前4時頃かと思われる。 空の色がまだ紺やら黒やら紫やらだから。 二度寝でもかましてやろうかなと目を閉じてみたけど眠れる気がしないし、仕事もあるから寝坊したくないし、と思って起きることにした。 やるせないけどしたい事も無いから仕事の支度でもしようかしらね。 いつも朝飯は抜いてるけれど今日は時間もあるしコンビニなんぞに行ってやろう。支度の前に腹ごしらえでもしてやろうと、 重たい足と毛玉だらけのパジャマと安物財布で夜明けの道を進んでく。 コンビニに着き自動ドアを開

          小説1.殻付きたまご

          14.夢、現

          言の葉に 花を咲かせて 実になり 枯れ落ちて 風荒ぶ 飛ばされ此処から何処かへ そうなりますようにと 想いの種を植えました あなたの葉から花から実から枯れ葉から うまれた種を植えました そろそろ芽が出てくれそうです。 大きくなって落ちる葉が どうかあなたの元へ導きますよう。

          13.無題

          脳を踊らせ夢を見よう 四角い部屋で灯りも付けず。 渡せぬ愛を持ち続けていられたら 腐って溶けてく土の身体に花を咲かせよう。

          12.憤慨

          もう何も残されていない。 もう何も残されていない。 わかっている。 この苛立ちは僕のせい。 蟻を踏むように、雪が降るように、雨に濡れるように、草木が枯れるように、僕は死ぬる。 認めてしまえ。 この苛立ちは僕のせい。 阻む視界に安心するんだ。

          11.水底の私にて

          波が押し寄せ私の身体を喰い尽くす。 高波は悪魔となりて私の叫びを飲み干した。 震える程に冷たく 動けぬほどに重い 目を凝らせ 息を吐け 私は私を司る 手をのばせ 身を捩れ 私の中へと私は潜れ 静かな水底 何を見る  沈めた心に 灯りを点けろ 小さな小さなこの身体  一体何処まで行けるのか

          11.水底の私にて