夜が明けるまで守ると約束しよう
今日はどんな色だったろうか
鮮やかなギギとした赤か
爽やかな晴わたる青か
悲しみに溺れた澄んだ水色か
全てを飲み込んだ泥色に近い色か
一色だけで一日が終わることはないと知っているから
覚えてる色があったら教えておくれ
疲れ切ってはいないだろうか
波のように何度も流れてくる誰かの感情に泡を吐いてはいないだろうか
何より大切なものを手放してはいないだろうか
今日が嫌になって、明日も来ないでほしいと願って
耐えるように夜を過ごす日がある
そう教えてくれた時にどうしようもなく守りたくなった
真夜中に空から押し寄せてくる孤独の粒子から
少しずつ水が足されてく窓の向こうから
ねえ ちっぽけだけど約束するよ
夜が明けるまで守ると
孤独の粒子からも、窓の向こうからも、もちろん深夜獣からも
決して一人にしないと
また透明になって心が綺麗になるまで
安心してゆっくり呼吸ができるように
ここにずっといるからね
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