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執着せずに、手放す練習。

今から数年前になるのですが、ずいぶん気持ちが切迫した状態で過ごしていた時がありました。

当時、第一子を育てながら働いていたのですが、雇用状況は不安定でした。

次の子どもの妊娠も計画したい、でもそうすると仕事のキャリアはストップしてしまう…自分の年齢、収入状況、果ては今の子どもの利用している保育園も辞めざるを得なくなるのではといういろんな問題が絡み合って、上手にキャリアアップしていく周囲が羨ましくて辛かった頃があります。

ただ、どうしても身動きの取れないいろんな状況の板挟みになり、自分から行動することもままなりませんでした。
漠然と気持ちだけが切迫し、焦る日々…。

何だか何もしようがないので、何か気を向ける対象があれば少しは変わるかもしれない、とにかく家を片づけようかなと思い立ち、時間があれば物置化していた部屋へ入り、物を捨てていきました。

正直、今思い返すと「なぜいらないものをこんなに取っていたんだろう…?」と思うようなものばかり見つかりました。
前の家から引越しをする時に、どこに置いていいかわからなくてとりあえず置いた棚や衣服、リビングに置けないと思うとこの部屋に詰め込んだ雑貨達…

手付かずの時間も長かったので、すっかり埃をかぶってしまっていました。とりあえずその埃たちを払って、いるものといらないものにスペースを分けて分別しました。
いらないものは即座にゴミ袋へと詰めていきました。
ただ、はっきり分けられるものはいいのですが、「うーん…これは使うかな?」と迷うものも出てくるので、その場合は「?」の袋に詰めていきました。

分別作業を1時間、30分、とタイマーをかけて行い、何日か続けると、それまで見えていなかった床が見えてきました。
床のほこりを掃除し、物の分別を続け、時間が経って暫くして「?」の袋を見直して再分別する工程を継続しました。
ちなみに「?」の袋に入っていたものは、最終的にほとんどいらないものに区別されました。


ゴミ袋は確か20袋くらい出来上がったと思います。
(何度か分けて出しているので、恐らくそれくらいではないかと思います)
そうして、思ったよりも今生活に「必要な」ものは少なく、使えない状況になっていれば処分しても構わない、むしろそのスペースが新しい場所として機能して助かることを実感しました。

片づけと同じように、こころのなかにもたくさんの不安や心配や…そういうものが散らかっていて収集できない時があるように感じますが、一旦書き出して対応すべき優先順位をつけておくと、今本当に考えないといけないことは思ったよりも少なく、具体化することで不要な思考を減らせるような気がします。
また、何度も何度も浮かび上がる不安には何かしらの執着がおおもとになっているのだと感じました。
そのため、自分のこころも「整理」し、今の自分には必要のない不安や心配を整理して手放すことで、執着を減らせるように思います。

掃除をすることが自分のこころの整理につながる、ということの意味を考えさせられた瞬間でした。

…ただ、私はもともと掃除が下手なので、定期的に掃除や見直しが必要です。こころのメンテナンスも定期的に見直していきたいと思います。



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