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先日の通勤時の出来事

今日はラッキーなことに自宅の最寄り駅から座ることが出来た

ゆうゆうと過ごしていると、異変が起こった
なんだか右側が重い…
そのまま放置していたら、どんどん重くなってきた

原因は私の右隣に座っている若いサラリーマン
こいつだ!

私の肩に寄りかかり熟睡しているではないか
なんとも迷惑なやつだ

ところで、やつが寄りかかるのは、なぜこちら側なんだ
その証拠にやつの右隣りの人は、ゆうゆうと座ってスマホを見ている

やつは左に寄りかかる習性の生き物なのか?
それとも宗教上の都合で傾く時は左側とか、規律でもあるのか?
このままでは重くて落ち着いて本も読めない

座り直す仕草でやつを刺激してみた…

やつは起きない
いっこうに状況は変わらない
電車が減速すると、ますます重くなる

そうだ!
逆に電車の発進時のGを利用して押し込んでみよう

上手くいった
やつは私の反対側に重心が傾いた

ところが、減速時のGですぐにこちに倒れてくる

電車は次の駅に着き、発車

再度、発進時のGを利用してやつを反対側に押し込むことを試みる
今度はもっと強く

すると、やつは反対側の人に寄りかかり始めた
成功だ!
ようやく重い石抱きの刑から解放された

ところが、電車が減速もしないのに、やつの重心がこちらに戻ってきた

よく見ると、やつの右隣りの人が押し返してきたようだ
こちらの反応を横目でうかがっている

ならば、こちらも押し返すまでだ!

すると、右隣りの人がまた押し返す

この押し合いを繰り返す

不思議なのは、寝ているやつ本人は両側から交互に押し合いをされ、頭は左右にカックンカックンと揺れているにもかかわらず、全く目を覚まさないことだ
いったい、こいつはどれだけ眠いんだ!

なんで朝からこんなことをしているのだろう…
今日は最悪の運勢に違いない

しかし、いつのまにかそんな拷問から解放されていた

どうやらやつは反対側に寄りかかったまま戻ってこないようだ

勝った!
と思いながらやつの右隣の人に勝利をアピールしようと目線を向けると
いつの間にかやつの右隣りが、若い女性に入れ替わっていた

こともあろうにやつは、その女性に寄りかかっているではないか

これでは女性がかわいそうだ
やつの重さは世界中で私が一番わかっている

それに、女性の柔らかい肩をまくらに夢心地なんて…
こいつにこんないい思いをさせてたまるか!

私はやつの腕を引っ張り、傾きをこちらに倒す
このままやつを支えることにした

相変わらずの重さだったが、あと駅が3つの辛抱だ

耐えに耐え、ようやくオフィスの最寄り駅に到着

疲れ果てた体で改札に向かう

ん?

右肩に何か付いてる

げ〜

よだれ!

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