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やり方はスケープゴート①

さて、前述の会社は、やはり倒産してしまいました。計画倒産というのか、売上の良い支店を買ってくれるところがあったので、「私以外の全員」が、その会社に移籍できました。
私が移籍できなかった理由はわかりません。とにかく、先方から断られたということで、倒産1週間前に急遽、言われたので、解雇予告手当を支給してもらいました。

そして、失業者となった私は、ありとあらゆるネットの求人情報に登録し、ハローワークに毎週通いました。なんせ、我が家は、旦那の収入が少なく、私と二本柱で成り立っていたのですから、いつまでも休んでいられません。適応障害も、会社が倒産したことで、その原因となる人とせっすることがなくなり、回復に向かいましたから、すぐにでも働きたいと焦っていました。そして6ヶ月後やっと次の会社に「社員」として就職できたのです❗️

そこは40代の支店長、30代の支店長代理のような女性ともう1人若い女性がいました。若い女性は、使いっ走りのように使われ、何かにつけて叱られていて、そんなに叱らなくても…と思うほどの状況でした。それでも、「はい、はい」と素直に従う健気さは彼女の芯の強さを感じさせました。それからしばらくして、支店長代理のご贔屓のような大卒の女の子が入社。その子は、どんなにミスしても叱られません。
明らかにおかしい…そう思い始めた頃、50代半ばの男性が入社してきました。

その男性は、長年、業界で仕事をしてきただけあってよく物を知っており、あとはこの会社でのやり方を知るだけという状態でした。
…にもかかわらず、今度はその男性が標的になったのです。「余分な説明をするな」「ショールームに行くな」など、いくつもの足枷をして、何もするなという状態にがんじがらめにしました。でも流石に年の功で大人しく、できることを探してはやってみて、若い支店長代理にきつくあたられても「すいません」と頭を下げて、波風立てるようなことはしませんでした。

ああ、これが、この人たちのやり方なんだと、私は空恐ろしく感じました。いつ、私の順番が回ってくるのだろうとビクビクしていました。
そして約3ヶ月も経った頃、それはやってきたのです。

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