息子にゲーム仲間に誘われた#163

些細なことから始まる兄妹の小競り合い。
先日は、残りもののコロッケを誰が食べるかで揉めかけていた。
母親の「半分に分けよう」という提案は、妹には通用せず、「全部食べたい」と強く主張しだす。
兄は、そんなやりとりが面倒だと思ったのか、「もういい」と妹に譲る。

エスカレートする前に、兄があっさりと譲歩することが多くなってきた。
感情コントロールが苦手で癇癪を起しやすかったことを思うと、随分成長したなと思う。

「いいの?よく譲ってあげられたね。きっといいことあるわ」
「えっ?」と目を輝かせる長男に「いいことしたら、いいことあるねんて」

しばらくして、「いいことって何?」とにこにこ笑顔で尋ねてきた。

善因善果、確かにそうなのだが、結果はすぐにやってこない、いつ、どのような形でやってくるかはわからない。
確かにそんなこと言われても、まだ、ちょっと難しいよね。
自分事にならなければ、ただのキレイごとでしかない。

「まだ決まっていないなら、決めてもいい??」

彼は、母が自分にとって何かいいことをしてくれる、だとか買ってくれる、ということを期待していたようだ。

「いいことってさ、本当はママがやってあげるっていうことではないねんけどな。」そういいながら、彼にとっての「いいこと」が何かを尋ねた。

彼は笑顔で、私(母)と一緒にゲーム(ポケモンGO)をしたいと言うのだ。

「それは、ちょっと難しいな」

その理由をこう説明した。
「ママがゲームにハマったら、ご飯作ったり、片付けたりできなくなると思うねんな。ママはゲームしたくないんじゃなくて、ゲームをしたら、やらなあかんことができなくなりそうやから、わざとやらないようにしてるねん。」

大人になったからと言って、みんながみんな、そんなに自分を簡単にコントロールできるわけではない。

息子の場合は、私がタブレットにログインしなければ、ゲームを始めることも出来ないし、外出中はネット接続ができる環境がないと、当然ゲームが出来ない。
ある程度の制限、管理のもとで遊ぶしかないけれど、私はそういうわけにはいかない。

「どうする?それでもママもやっていい?」

彼は「うん」とは言わなかった。
ゲームにはまった自分を制することは難しい。

息子が、ゲームをするのは、その日にやるべきことを済ませてからと決めていて、壁に貼った家族用の予定が書き込めるカレンダーを家族の予定ではなく、彼の毎日のTODOリストにして、終わればシールを貼っている。全部にシールが貼れて、つまり、やるべきことが終わってからゲームをするようにしている。これも習慣化できればいいけれど、まだ道半ば、簡単ではない。

私も、同じように習慣化すれば、出来るかもしれないけれどね。
大人になった私だってなかなか難しい。

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