美しさの秘密 #131

10代の頃にローマの休日を観て、チャーミングなアン王女に魅了され、それからオードリーヘップバーンに憧れていた。
ローマの休日は何度もみたし、他の映画もほとんど視聴した。
学生時代、図書館の視聴覚コーナーでよく映画を観ていた。
写真集も買って持っていたし、写真展があれば足を運んだ。

とにかく彼女の全部が好きで、ついでにオードリーヘップバーンが好きな自分も好きだった。

何か(誰か)に好感を持ったとき、自然と自分との共通点みたいなものをみつけて、親近感が増し、さらに好きになる、といったことがある。
出身地が同じだとか、好きなものが同じ、ほくろの場所が同じ、なんでもいい。時にはかなり無理のあるこじつけだったりするけれど、そうやって自分と大好きな○○との共通点、共通体験のようなものがあると、私の場合は、好きな気持ちがさらに加速する。

「背が高いのがコンプレックス」「眉毛が太い」
私と同じ!

よくみると鼻の形が左右非対称
これは、彼女の写真集に書かれているのを読んで初めて気づいた。
まさかあんなに整った顔立ちなのに、正面から撮った写真を見ると確かに鼻の高さがずれていて、ふくらみ方も左右で異なる。
美しい人って左右対称だと思い込んでいた当時の私にとってはかなりの驚きだった。
ふと、自分の顔を見てみると、なんと私の鼻も右と左で形が違うやん!!!
私はオードリーヘップバーンのおかげで、自分の鼻の形が左右非対称だということに初めて気がついた。
これは、もし誰かに指摘されたり、自分で何かのきっかけで気づいたとすれば、ネガティブに捉えてしまっていたかもしれない。
単純な私は大好きなオードリーと同じだということがただ嬉しくて、「これは私のチャームポイントだわ」と思った。

これとは逆に、好きな人、あこがれの人に近づきたくて、言動を真似していくというパターンもよくあるように思う。メイクを真似したり、その人の愛読書を読んだり、趣味を自分でもやってみたり、後天的に共通点を増やしていくという感じだろうか。
そういったきっかけから、自分の行動範囲を広げて、結果的に本当に自分のやりたいことをみつける人の話も聞いたことがある。

スマホのメモ履歴に、オードリーヘップバーンが晩年に子どもに送ったと言われている、サム・レヴェンソンの詩があった。
どなたが訳したものか、わからないのだけれど、大切にしたい詩なので、ここに残しておく。

時を越えた美しさの秘密
"Time Tested Beauty Tips"  
Sam Levenson

魅力的な唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。
For attractive lips, speak words of kindness.
愛らしい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい。
For lovely eyes, seek out the good in people.
スリムな体であるためには、飢えた人々と食べ物を分かち合いなさい。
For a slim figure, share your food with the hungry.
豊かな髪であるためには、一日に一度子供の指で梳いてもらいなさい。
For beautiful hair, let a child run his fingers through it once a day.
美しい身のこなしのためには、決してひとりで歩むことがないと知ることです。
For poise, walk with the knowledge you'll never walk alone ...
物は壊れれば復元できませんが、人は転べば立ち上がり、失敗すればやり直し、挫折すれば再起し、間違えれば矯正し、
People, even more than things, have to be restored, renewed, revived,
何度でも再出発することができます。
reclaimed and redeemed and redeemed ...
誰も決して見捨ててはいけません。
Never throw out anybody.
人生に迷い、助けて欲しいとき、いつもあなたの手のちょっと先に助けてくれる手がさしのべられていることを、忘れないで下さい。
Remember, if you ever need a helping hand,you'll find one at the end of your arm.
年をとると、人は自分にふたつの手があることに気づきます。
As you grow older you will discover that you have two hands.
ひとつの手は、自分自身を助けるため、もうひとつの手は他者を助けるために。
One for helping yourself, the other for helping others.
女性の美しさは 身にまとう服にあるのではなく、
The beauty of a woman is not in the clothes she wears,
その容姿でもなく、髪を梳くしぐさにあるのでもありません。
the figure that she carries, or the way she combs her hair.
女性の美しさは、その人の瞳の奥にあるはずです。
The beauty of a woman must be seen from in her eyes,
そこは心の入り口であり、愛情のやどる場所でもあるからです。
because that is the doorway to her heart,
女性の美しさは、顔のほくろなどに影響されるものではなく、
The beauty of a woman is not in a facial mole,
その本当の美しさは その人の精神に反映されるものなのです。
but true beauty in a woman is reflected in her soul.
それは心のこもった思いやりの気持ちであり、時として見せる情熱であり、It is the caring that she lovingly gives, the passion that she shows,
その美しさは、年を追うごとに磨かれていくものなのです。
and the beauty of a woman with passing years only grows!

Sam Levenson "Time Tested Beauty Tips 



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