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「肋骨異常を伴う先天性側弯症」と「心房中隔欠損症」が判明した経緯①

書いていたら長くなってしまったので、3記事に分けて投稿するよ!
それにしても、この日のことは鮮明に覚えてるなぁ…。

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入園してから、娘はよく風邪をひいた。
これが噂に聞いていた保育園の洗礼か…!と、復帰したばかりの仕事と家庭の両立にあくせくしながら、現代の子育て世代の大変さを痛感していた。

この日も前日の深夜から発熱し、明け方には38℃台まで熱が出ていた。
熱にうなされなかなか寝付けない娘を看病したり抱っこをしたりと、娘も私もほぼ不眠の状態だった。
「ここ最近ずっと痰がからんでたし、ちゃんと診てもらおう」と、朝になって園と会社に休みの連絡をし、徒歩6分のクリニックの開院に合わせて家を出た。

「単なる風邪ですね、解熱剤と痰が切れるお薬を出しておきます」と、先生は聴診器をポケットにしまいながら言った。
あまり心配なさそうな診察結果に胸を撫で下ろし、薬局で薬を受け取って帰路についた。
「あとちょっとで着くよ〜お薬飲んでねんねしようね〜」と抱っこ紐の中で気怠そうにしている娘に話しかけながら、家まであと1分ほどの角を曲がろうとしたときだった。

娘が、ガタガタと大きく震え出した。
白目をむいて、手足はだらんとしている。

偶然にも、子どもの熱性痙攣の様子が添付されたSNSの投稿を数日前に見たばかりだった。
娘の様子とあの動画が、頭の中で瞬時にリンクした。
とっさにスマホを取り出し、「娘ちゃんが痙攣してる!もう家に着くから、ベッドまわりを整えておいて!」と、自宅で仕事をしている夫に電話をした。
そして夫の返事を待たず、すぐに救急車を呼んだ。
『痙攣が5分以上続くようだったら救急車を呼ぶこと※』とその投稿のスレッドにあった気がしたけど、尋常ではない様子の娘を前に、5分なんて待っていられなかった。

駆け足で自宅に戻り、娘を急いでベッドに横たわらせた。
体が熱い。呼吸が速い。
初めての出来事に戸惑いつつ娘の汗を拭きながら救急車の到着を待っていると、次第に痙攣が治まり、徐々に目の焦点も合うようになってきていた。

痙攣が始まってから10分ほどして救急車が到着すると、娘は車内ですぐに酸素マスクを装着させられ、酸素濃度や血圧、脈拍や体温を計測された。
このとき、私は生まれて初めて40℃以上を示す体温計を目の当たりにした。
「単なる風邪でここまで熱出る!?!?」と、直前の診察を思い返していた。

肩を大きく上下させて必死に呼吸する娘の姿を前に、一刻も早く病院へ、と気持ちは焦るばかりだった。
しかし、そんな気持ちとは裏腹に幹線道路の交差点近くで渋滞に巻き込まれてしまった。救急隊員が「救急車両が通ります、道を開けてください」と何度も呼びかけるが、じりじりと10cm進むのが精一杯。
やっとの思いで交差点を抜けて救急外来に到着したときには、救急車に乗車してから20分ほど経っていた。

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②に続くよ!

※…後日、小児科医に「5分待たずに救急車を呼んでしまったが、迷惑ではなかったか?」と質問したところ、「たしかに世間ではそのように言われているが、私は熱性痙攣が起きたら遠慮せずにすぐ呼んでほしいと考えている」と回答があった。
その医師いわく、「私個人の見解としては、熱性痙攣が起きてから24時間は医療機関で正しい処置を行いながら様子を見るのがベスト」とのこと。

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