テニスで発せられる、あのうめき声
毎週金曜日に、友達とテニスをしている。硬式テニスのほうね。
テニスのテの字も知らなかった自分だが、大学院生になったタイミングで「テニスしようぜ」と友達に誘われ、定期的にテニスをするようになった。
まったくの初心者からスタートしたが、今となってはラリーもかなり続くまでに上達した。
トップスピンをかけた、鋭いフォアハンドショットも打てる。バックハンドも、かなり安定して返せるようになった。
心身の方にも良い影響が出てて、体力と足腰も鍛えられてるし、メンタルも以前より安定するようになった気がする。運動さまさまだ。
*
話が変わるが、この前テニスの試合をテレビの中継で見ていた時に、こんなことを思った。
「めっちゃ声出して打つやん」
うめき声というか、うなり声というか。
何声と称すればいいのか分からない声を出して、ボールを真剣に打ち返している。
男子シングルスの試合だったんだけど、すぐ「んんー!」とか「んぬぁ!」といった声を、ボールのインパクト時に発する。
「テニスしてて、こんな声出す必要なくね?」
と疑問符が頭に残りながら、ラリーに見入っていた。
*
そして今日は金曜日だ。なので今日もテニスをした。
友達が夕方からバイトのシフトを入れていたので、午前中にやった。
いつも通りラリーをする。
ショットが安定してきたので、また何か新しいことを試して、さらなる高みを目指したい。
そうだ。プロテニス選手がやってたみたいに、声を出しながら、ボールを打ってみよう。変化が起こるかもしれない。
「んんー」(パコっ)
「んあっー」(パコーん)
特に変化なし。声出しに、本当に効果はあるのだろうか。
そうか、もしかして自分に合った声出しを探さないといけないパティーンか。
「おいしょー」(ベコっ)
「おら〜」(ボヨ〜ん)
やっぱり変化なし。むしろ悪化してないか?
「オム、ライス!」(オムでタメをつくり、ライスで力を放出)
「てん、しん、はん!」(いちにのさん、のタイミングで言う)
だ、だめだ。お腹が空いてきて、ついに食べ物を叫んでしまった。
そして、よく考えたらどちらも卵料理だ。硬式テニスの黄色いボールが、卵の黄身にでも見えたのか。
しかも、ネットに引っかかったり、コートラインをオーバーしてるショットになってる。
逆効果だ。
・・・
やっぱ声無しでこれまで通りテニスしよ。
あと、今日の夕飯は卵かけご飯たべよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?