見出し画像

遠い親戚の歌手

遠い親戚に歌手の方がいる。

シンガーソングライターをやっている。僕のおばあちゃんの妹の息子なので、僕から見てこれは、ええっと、、、そう、いとこちがい!!(いまネットで調べた)

世間は狭いので、遠い親戚となると、いろんな職業の方がいるもの。


そして僕の実家にも、ふらっと訪れたことがある。僕が居間でごろごろしていたら、突然、爽やかな男の人が「こんにちは」と挨拶しながら、家に上がってきた。僕の祖母、母と雑談を少しかわした後、そのまま近くの公園へ、奥さんと子供さんを連れて遊びに行った。

「ギア3も来たら」

僕のおばあちゃんがそう言うので、中学の部活帰りでくたくたになった身を起こして、一緒に、渓流が広がるその公園へと向かった。僕の実家は大自然が広がるところなので、そのような公園はわんさかあるのだ。イオンはないが、銀イオンは町中に浸っている。


夏の暑い日だったので、その歌手の方は、子供と楽しそうに水遊びをしていた。その方は都会に住まわれていたので、「都会の人からすると、この大自然って貴重なものなのかな」と思いながら、見ていた。

僕は人見知りして、話しかけられなかった。実家から帰られたあとに、母にたずねた。

「あの人って、だれ?」

「ああ、歌手をやられている方だよ」

「おばあちゃんの妹さんの地元であるこの地域でライブをされるから、ついでにウチに寄ってくれたんだよ」

「へえー、そうなんだ」

「今度のそのライブに、よかったら行ってみたら?」


当時は「USAGI」という名前のフォークデュオで、活動されていた。その方はヴォーカル担当だった。曲とかもよく知らないけど、おばあちゃんと一緒にライブに行くことになった。これが人生初のライブであった。

こじんまりした文化ホールみたいな場所でのライブだった。曲を予習しきれないまま参戦したので、知らない曲もあったし、歌詞も覚えてなかったけど、圧巻のライブで感動した。そして当たり前だけど、歌がうまかった。


その当時は、音楽業界の厳しさとか全然知らなかった中学のガキだったので、「歌いながらお金もいただけるなんて、たのしそうでいいな」という、のんきな感想をいだいていた。

その後のことはというと、「USAGI」という名前から「TANNEBI」という名前に改名し、2022年には解散され、今はソロで活動されている。



あのとき、もっと話しかければよかった。

と思いながらネットでその方の活動について調べていると、なんとnoteもやられているではありませんか。

さっそくフォローして、活動を応援しよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?