恋人ができたら
もうすぐ新生活になる。
新しい出会いもあるだろう。だれかに恋するかもしれない。
そして運良く恋人ができたとして、そのとき、自分がこれまでnoteで書いてきたことを、相手に見せるだろうか。
非常に悩ましい。
ためらう理由の一番大きなものは、恥ずかしいという感情だ。
書くという行為は不思議なもので、自分の心をさらけ出す恐怖心を、取っ払ってしまう。文章ではなぜか、恥ずかしいことでも書けてしまう。
そうして、普段の自分とは違った一面が、文章に生々しく現れる。それで、後になってこう思うのだ。「リアルで会う人にこれを読まれるのは恥ずかしい!」
「へー、実はこんなことを考えてたんだぁ」
相手には、そう思われるに違いない。自分が好きな相手となると、恥ずかしさが、さらに加速するだろう。石が急斜面をコロコロ転がるように、もう止めることはできない。顔真っ赤。冷や汗ダラダラだ。
いや、待て。深い関係になるということは、いずれ自分の心の中をさらけだす必要がある。そのときになって、「いやー、実はこんなことを本当は思っていてさぁ」と打ち明けられても、相手としては「じゃあ、もっと先に言っといてよ」と思うだろう。
となれば、勇気を出し、自分の文章を読んでもらって丸裸にされたほうがいい。そっちのほうが、誤解がなくて済む。もし拒絶されるなら、早めのほうがいい。
そもそも何でそんなに、うしろめたくなっているのか。お前ががんばって、一生懸命書いてきたことだろう。恥ずかしく思うなよ。そんな変なこと、書いてなかっただろう。
(過去の記事を頭の中で振り返ってみる)
いや、だめだ。理系の記事なんかは、特に変わっているぞ。これを好きな人に見せるのは、はばかれる。これでは変人扱いされる。彼氏が変人ではたまったものではないぞ。
「うちの彼氏は変人でね」周りにこう言うしかない彼女を思い浮かべたら、胸が痛くなってくる。「蓼食う虫も好き好き」なんて言葉があるけど、このことわざを拠り所にしてはいけないのだ。
スーッ(深呼吸)
どうしよう。読んでもらうべきなのだろうか、それとも隠し通すべきなのだろうか。
非常に悩ましい。
振り出しに戻る。
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