マーモット

とても不可思議な島の話、鉄道写真(高山線が多い)、そして風景写真。主に、90~00年代…

マーモット

とても不可思議な島の話、鉄道写真(高山線が多い)、そして風景写真。主に、90~00年代、47都道府県全てを巡った体験を記します。

最近の記事

バスオーボエって何?~ホルスト「惑星」だけではない特殊楽器1

ホルストの組曲「惑星」。音楽ファン、とりわけ管楽器に親しむ者にとっておなじみの曲であろうし、演奏経験を有する者も多いと思う。 さて、同曲で使われる楽器の一覧で、最も異色を放つのは「バスオーボエ」ではないだろうか。 本稿では、そんなバスオーボエ楽器の紹介、そしてこれまで言及されなかった同曲におけるバスオーボエを指定した背景を考察したい。 2003年ポップス歌手・平原綾香による「木星(=ジュピター)」のカバーもあり、一般人でも「惑星」の認知度が高まった。また、2006年、冥王

    • 「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。(5・最終回)

      前回からずいぶん時間が経ってしまった。今回が最終である。 これまで記したように、西岸良平氏はプライベートは極力公表しない。 それでも、メディアで公表された情報はある。ここに集め、年代ととも紹介したい。 1947年世田谷区出身で、その後一家は練馬区に転居している。1963年立教大学附属新座高校に入学し、1966年立教大学経済学部に入学。大学入学後、マンガ研究会を創設し、別の専門学校の学生だった木村泰子氏と出会う。在学中は共作もしている。 1970年大学卒業後、プロ漫画家として

      • +6

        「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。(富士見台駅界隈を紹介)

        • 「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。(4)

          西岸氏の年表(作品発表時期など)を参照にしつつ、考察を進めたい。 「三丁目の夕日」は1974年から発表されている。もう一つの代表作「鎌倉ものがたり」は1984年からである。 その間に、練馬区への言及がなされた作品があった。魔界から来た蘭子が主人公である「ポーラーレディ(1984年)」では、職場として東京営業所が登場し、その所在地は東京都練馬区である。 また、1981年から数年間に渡り、「青春奇談」という作品が発表された。本作で特筆すべきは、「町内レベル」の具体的地名が記されて

        バスオーボエって何?~ホルスト「惑星」だけではない特殊楽器1

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。(3)

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。 本稿を書く前に、(当然であるが)インターネット検索で、西岸氏と練馬区の関係を調べてきた。何もヒットしないのであるが、筆者がそれでも練馬区に目星をつけたのには訳がある。 「三丁目の夕日」は、一部であるが、具体的な場所、特定の路線(氏は電車好きと聞く)をテーマにしたものがある。こうしたものは地名が明記される。しかし、それ以外、「三丁目の夕日」には極力具体的な地名が書かれていない。地方に行く話では「S県」というようなイニシャルや「遠い郡(茶川氏

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。(3)

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。(2)

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。  一般的なのは、作者が解説することだろう。しかし、本作の西岸良平氏はほとんどマスコミに出ず、映画などが完成しても手記を寄せる程度である。唯一、2010年春、紫綬褒章受章の際、自宅で取材されたのだろうか画像がネットにあらわれている。そのときの詳細は不明だが、本作の舞台の言及はあったのだろうか。  その次に我々読者ができるのは、作品から舞台を読み解くことである。このカットはここだというように、「聖地」を探すことにもつながる。ところが、本作は、

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。(2)

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある。  作者名西岸良平(さいがん りょうへい)は知らなくても、特徴的な絵は必ず知っているはずだ。1974年から雑誌に連載されていることもあり、多くの日本人に親しまれている作品である。  3度にわたり映画化され、東京タワーと夕日の組み合わせも記憶に新しい。そのとき、映画の舞台が港区であると、少なからずの指摘があった。車の整備工場が進駐軍とのかかわりを指摘する向きもあり、もちろん東京タワーのお膝元だからきっとそうだろう。  では、長く連載されている

          「三丁目の夕日」の舞台はどこにある

          +16

          五島列島、長崎本土、天草の教会巡り

          五島列島、長崎本土、天草の教会巡り

          +15
          +9

          1990年代青ヶ島

          1990年代青ヶ島

          +8

          無人島・鳥島への最終便

          第1話 プロローグ20年ほど前、私は日本各地の島々を訪れていました。なぜ「島」だったか、よく思い出せないのですが、当時、旅行ガイドブックシリーズの中で、「島旅」だけを扱った書籍が刊行されていて、それに影響を受けたかもしれません。北は礼文島から南は波照間島まで、まさに津々浦々巡りました。 次はどこに行こうかと考える折り、有人島だけでなく無人島も数多く、その中には日本人であっても訪問すらできない島があることも知りました。伊豆諸島最南端の鳥島もその一つです。(最初の画像が鳥島の全景

          無人島・鳥島への最終便