【読書】稲葉振一郎「社会倫理学講義」

「社会倫理学講義」という本を読んだ。前半は理論について後半は社会問題との関わりについて記されているという印象。特に前半部分は難解。後半になってイメージしやすくなったが、やはり所々専門用語が登場するので簡単には理解できなかった。興味深いポイントはやはりデザイナーベイビーについて。遺伝子操作を行うことで新生児の能力を改変するというのは直観的にNGだと思っていたが、塾やスポーツクラブに通わせることによって子どもの能力を向上させるのと何が違うのかという問いかけは新鮮であった。産む・産まないの意思決定は優生学的で控えるべきだと考えるが、新生児の能力を高めるためのデザインを直観的に控えたくなる理由についてはもう少し深く考える必要があると思った。

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