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私の大学時代を彩った曲 PART 1

こんにちは。パーフェクトクローザー先輩です。お久しぶりの投稿になってしまいました。この投稿をお休みしていた間にも世間では色々なことがあり、私自身にもいろいろなことがありました。
ビッグモーターのようにやってもーたー!なこともあれば、WBCで日本が優勝した時と同じくらい嬉しい気持ちになる瞬間もありました。そんなこんなありながらもまだまだnoteを書く気力があったとは自身でも驚きます。

さて今回は自分の大学時代に焦点を絞り、私が特に愛聴していた音楽について話したいと思います。一切笑いなしです。音楽とかクソつまらんと考えている方はここで読むのをやめたほうがいいです。見続けてやろうと思ってくれたそこのあなた、センスがいいですね。パピコ半分あげます。

私は現在、大学4回生で軽音楽のサークルに入り、人よりニッチで幅広い音楽を聴いてきたと自負しています。(最近流行の音楽を逆に知らないという弊害も。)そんな僕にはおすすめしたい曲がたくさんあるのです。同世代の人に刺さる曲ばかりだと思います。是非聴いてみてください。

時速36km 真面

PART1なのに早速知らないバンドが出てきた!という方すみません。私も去年の春にこの時速36kmというバンドを知りました。東京江古田発4人組オルタナティヴロックバンドで、彼らが作る音楽はバンド名が表す通りかなりスピード感のある、どこか突き抜けたサウンドの激しい曲が多いです。
しかしこの真面という曲は時速36kmには珍しいとても遅いテンポなんですよね。

1回聴いただけでこの曲を好きになる人はあまりいないかもしれません。私自身もそうでした。
本当に疲弊し切った時、この曲を聴くととても救われたような、年齢や性別、立場に関わらず誰しも同じ気持ちを抱いてるんだと実感させてくれるような曲です。

私はギターを齧っていますが、音楽理論に精通していないため、コード等の難しい話はできません。バンドでもこの曲のコピーをさせていただきましたが、ギターソロが歪みすぎてておもろいもしくはラスサビ前のドラムの手数草くらいしか言うことがないので、楽器隊への考察は省かせていただきます。

ということで歌詞に着目させていただきます。時速36kmはそのパワフルなサウンドとは対比してかなり人間の芯を食ったような、どこか躁鬱でゆらゆらとした心情を描く歌詞が魅力のバンドだと考えています。「真面」の歌詞にもその魅力が如実に現れています。

ぶっ倒れるにも寒くて半目でフラフラしてる
家まで後何キロなんだ 指先の感覚がねえ
最低って言うには甘くて でも痛いから仕方ない
ほやいて深く息を吐いた しなしなのタバコを踏む

時速36km -真面

歌い出しの歌詞ですが、あまりに暗すぎませんか。自分の心情を例えるならば殴られすぎて死にかけのボクサーのような感情なのに、周りの人と比べられればまだまだ大したことない辛み。最低とは程遠いけどもう生きる気力がない。このような気持ちは誰にでも起こったことがあるんじゃないですかね。
「こんな鬱パートから盛り返せるの?時速36km。」と私も最初聴いて不安になりました。

晩飯とあと一個さ
甘いやつ買って帰ろう
今日一日の評価は
それに覆してもらおう

時速36km -真面

はい、この歌詞です。私大好きすぎます。この歌詞が。
あんなにふらふらしていた感情をコンビニの甘いスイーツで覆してしまおう。そうしたら明日もなんとか生きられるんじゃないかな。寝る前の最後くらいはいい思い出で終わらせようよ。そんな優しさがこもった歌詞です。
他の音楽なら親や友達等の君を大切にしてくれてる人たちが周りにいるじゃん!みたいなとこに持っていきそうですが、現実はそううまく行きません。一人で生きていかなきゃいけない環境でも、誰でも買える甘いもので、痛みを和らげようとしてくれるそんな優しさです。
ここの歌詞の歌い方もとても良くて、ぜひ聴いてみてほしいです。Vo.仲川とコーラスの女性のマリアージュがとても心地よいです。

少しだけいつも死にたいのは
哀しいかなとてもまともな事だ

時速36km -真面

そしてサビの歌詞です。衝撃を受けました。
自殺や自傷行為を止める歌詞ってのは山ほど見てきました。しかし時速36kmは違います。死にたいという感情を肯定してくれるだけでなく、それは誰にもある「真面」なことだと示してくれるのです。
この歌詞を世間に出すのはとても勇気のいることだと思います。みんな思っていても言えない。言ったら変な組織からクレームでも出るんじゃないかな。それでも救ってあげたい人のためにこの歌詞を書く、まさにロックンロールだと思います。

緩やかに絶望を繰り返しては
わかっていく普通でつまらないこと
少しだけいつも死にたいのは
哀しいかなとてもまともな事だ

真面 -時速36km

ラスサビの歌詞です。こちらでも人生に対しての悲観的な態度が見受けられます。そんな楽しいもんばかりじゃない。普通でつまらなくて絶望がすぐに押し寄せてくるから、早く死にたいと感じる。でも本当に死ぬ気は無いんだよな。と。
とても等身大の歌詞を歌ってくれるバンドだと思います。だからこそこの曲の最後もどこかはっきりとしない感情で終わらせます。
人生はハッピーエンドになるとは限りません。そのようなところを音楽でも体現してくれるリアリティさに惹かれます。
自分だけが感じていた感情をここまでプロのアーティストが代弁してくれるととても救われた気持ちになります。

私は大学生活でそれほど陰鬱な時期を過ごしていたかと言われると分かりません。でもこの歌詞と演奏が自身に衝撃を与えた、共感を覚えた事実に嘘はありません。そう考えると少しだけいつも死にたいという感情をどこかしらに持っていたのかなと感じます。

いかがでしたでしょうか。時速36kmは皆の心奥に秘めている感情を音楽に昇華し、代弁してくれる、とても優しさの詰まったバンドだと感じます。他の曲も素晴らしいものばかりですのでぜひ聴いてみてくださいね。

ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございます。またPART2でお会いしましょう。

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