盗作/剽窃

忘れた頃に話題に上る盗作問題。似たような言葉は山ほどあるけど、詩歌など、作者独特の言い回しのパクリなど、読む人が読めば判るものもある。
短歌など、三十一文字(正確には三十一音)しかないから、盗作か偶然かの判断は難しい。
一度、ツイッターで自分の作品をツイートしようとしたら、数分の違いで、似たような短歌がアップされて驚いたことがあった。それを見て、似たようなことを考える人は居るのだということを知ったし、「私ならではの創作アイディア!」なんて気負っていたことも恥たものだわ。


「白書」  シンタニ優子  水甕2017年8月号掲載          

ネル製のフィルターにつぐ呪文ありのの字のの字に気泡膨らむ

乱暴に抱かるる背なを反らし見る空に染まらぬ白鳥眩し

きぬぎぬのあさひなめらに包みゆく秘かに熟れる無花果二つ

散る散らむこの世の境に咲く花に鬱といふ名が充てられてをり

桜湯の開くに似たる胸元に黙する君は食虫植物



この、「白書」が水甕誌に掲載されたのは2017年8月。掲載までに3か月要するので、歌作りに苦心していたのは2017年4月のこと。作歌ノートに4/25投函とある。
なんで時系列に拘るかと言うと、この桜湯の歌を盗作だと言いがかりをつけられたことがあるから。しかも俳人から。その人の俳句がツイッターで発表されたのが20107年の7月頃だったらしい。私は俳句は詠まないし、第一読まない。

もちろんお話しにもならない難癖なのだが、この歌を思い出す度に、あの時の不愉快さが思い浮かぶ。強いて言うなら、桜湯を飲む度だ。桜湯には何の恨みもないのに。ごめんよ~桜湯~。

盗作されたと思う人の気持ちを考えれば、芸術作品を盗まれた気分なのだろうが、他人を盗人呼ばわりすることは慎重にして欲しいものだ。
それを機に、ツイッターは辞めてしまった。