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【SS】宝くじ魔法学校②|#毎週ショートショートnote

正月明けの研究室、植物学者の木下と助手の井上の会話。

「正月は帰省したのか?井上」

「しませんよ。お見合い話に、すぐなりますからね。博士こそ、どう過ごされたのですか?」

「いや〜、甥がお年玉じゃなくて宝くじが欲しい、とか言いだして、大変だったよ」

甥御さんって、確か、太郎くん…幼稚園児でしたよね?」

「普通にお年玉を渡して、これで宝くじを買いなさい、と言ったよ。どこで覚えてきたんだか」

太郎くんの通うおひさま幼稚園では、クリスマスにサンタさんから宝くじをもらい、3等の一万円が当たった子がいるらしい。それで園児たちは、宝くじを魔法の夢のチケットのように思っているようだ。

「甥の太郎が言うことには、宝くじ売場も、魔法みたいにキラキラして謎の学校に見えるようで、みんな憧れているそうだ。」

「我々のような地味な研究に憧れる子どもって、いつか現れるんでしょうかね、博士」

「花占いで、占ってみるか?」


[410字]
博士と井上は、仕事をしているんだか… な感じですが、顕微鏡を眺めながら会話している…そんな雰囲気で😅

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