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誰も教えてくれなかったおしゃれのルール(アーカイブ)あなたの欲しい結果は何?

看護師は看護するために、
消防士は灯を消すために、
花嫁は結婚式を格式高くするために、
役者はその役になりきるために
着るものを利用します。

看護師は看護しやすいように、
消防士は自分が火でやけどしないように、
花嫁は自分が美しく見えるように、
役者はあたかもその役になりきったかように見せるために、
衣装を選びます。

ほとんどの場合、着るものにはその目的があります。
家でリラックスしたいなら、リラックスするため、
夜寝るときはぐっすり眠るため、
という目的があり、
それに反して、リラックスしたいときに窮屈な服を着たり、
ぐっすり眠りたいのに、夜中に目覚めてしまうような堅苦しいジャケットを
着ることを、普通はしません。

普通は。
そう、普通はね。
でも、普通でない人はそれをします。

高級なレストランへ行くのに、「近所のコンビニへお買い物ルック」で出かけたり、
信用してもらわなければいけない場に、「休日、家でくつろぐお父さんルック」であらわれたりします。
その結果、それを見た相手の脳内では、
あなたを示すファイルに「関係ない人」「買わないお客」「信用に値しない人」などと新しく名前をつけられて、保存されることになります。

自分に目的があって、
その目的を達成できるのに不向きな衣装を選んだなら、
その人はきっと落胆するでしょう。
なぜみんな、私を丁寧に扱ってくれないの?
なぜ信用してくれないんだ、と憤るかもしれません。

Tシャツにウエストゴムのスエットパンツは、
スポーツをするときや、家でくつろぐには適しています。
もちろん海辺の散歩もOKです。
なぜなら、そのときの目的は楽でくつろぎたいから。

だけれども、それ以外の目的があるのなら、
あなたのその目的を達成するために着るものを選ばなければ、
あなたは永遠に失望したり、落胆したり、憤慨したり、恥ずかしさで打ちのめされたりするでしょう。

時には、その欲しい結果が誰かにおしゃれな人だと思ってもらうことや、
自分が気分よくいる以上に、大事なものがあります。
仕事が欲しくて面接を受けたり、
大きなお買い物をするときなどは、それにふさわしい装いをすることによって、
目的達成に近づけます。

街ですれ違う人、みんなそれぞれ目的も、欲しい結果も違います。
ですから、着るものも違って当然です。
住むところ、年齢、社会的立場、朝と夜といった、
条件によっても変わってきます。

欲しい結果はなんなのか、
自分に問いかけてみるといいでしょう。
あ、なんか違うな、と思ったら、
着替えてみて。
または、ワードローブを構築し直してみて。

あなたのその服が失敗に貢献しないように、
服、靴、バッグはあなたの下僕だということを
決して忘れないように。
そうしないと、この下僕たちが総動員して、
主人公のあなたの目的達成を阻止しますからね!

2022・07・24

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