「シェアハウスノススメ」マイ・フェア・レディ(2)

生活が落ち着いて少しすると、たまには一緒にお出かけしましょうという機会も出てくる。お出かけなので、普段着では出かけない。それがいくら江の島であっても、近所へ買い物よりはよい服を着る。

江の島のイタリアンでランチを食べたり、鎌倉まで出かけたりするうちに、私はあることにに気づいた。

カオリはもうすでにおしゃれの方法を習得しているし、それなりにおしゃれに見えてはいるのだけれども、何か足りない感じがする。とびぬけたとか、図抜けたとか、目を見張るとか、そんな感じがない。

街を歩いている20代のほかの女子よりはずっとおしゃれができているし、色使いも問題がない。それなのに何か足りないと感じるのはなぜなのだろうか。

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