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台湾式朝ごはんのススメ

台湾人は朝ごはんを外で食べる。台湾に来る前からそう聞いていたけれど、確かにその通り。台北の街はリーズナブルな台湾式の朝ごはん、鹹豆漿(シェンドウジャン)、油條(ヨウティァオ)、蛋餅(ダンピン)などを提供するお店で溢れている。

「阜杭豆漿(フーハンドウジャン)」や「鼎元豆漿(ディンユアンドウジャン)」あたりが有名な朝ごはん屋さんだろうか。ガイドブックでは必ずといっていいほど目にするし、実際に朝早くから地元の人や観光客が行列している。

そんな超有名店ではないのだけれど、私がよく行く台湾式朝ごはん屋さんがある。MRT中山駅近くにある、赤い看板が目印の「四海豆漿大王(スーハイトウジャンダーワン)」だ。

地元の人にひっそり愛されているこの店がほどよい混雑具合で気に入っている。

店に入ると

少し年季の入った、そしてなんだかベタベタする写真入りメニューを貰える。中国語がわからなくても大丈夫。

メニューと一緒に渡される注文票に欲しいものの個数を書いてスタッフに渡せばなんとかなる。

メニュー数が多いので私もまだまだ全制覇していないけれど、お気に入りメニューとしてはまずは朝ごはんの定番「鹹豆漿(シェンドウジャン)」。NT$30(110円くらい)。

油條(ヨウティァオ)がたっぷり浮かんでいる。ごま油の良い香りがたまらない。食欲をそそる。
レンゲでクズクズに混ぜてから口の中に運ぶ。すると口の中にもごま油の香りがフワンと広がって鼻から抜けていく。油の香りがするのに、優しい味がする。そして辛いわけでもないのに、食べ終わると身体が芯から温まっているような感覚になり、なんなら軽く汗もかく。

そして焼餅(シャオビン)+油條(ヨウティァオ)。揚げパンを具なしお好み焼きで包んだようなもの、と言えばなんとなくわかるだろうか。炭水化物の塊。おいしくないわけがない。NT$34(125円くらい)。

焼餅は「具なしお好み焼き」と形容したけれど、実はそれだと完全に形容しきれていない。お好み焼きよりも薄くてパリパリとしたお煎餅のような…いやそれよりももっと薄くてパリパリしていて香ばしい…実に形容しがたい。焼餅は焼餅としか言い表せない。

そして油條は揚げたパンではあるのだが、日本の揚げパンのようにコッテリはしていない。カラッとした油揚げをイメージした方が近いかもしれない。

パンをパンで挟むというわけのわからない組み合わせなのに、相性が非常に良いのだ。

そして最後に紹介するのは、ひそかなお気に入りメニューの大根餅。中国語では「蘿蔔糕(ルォポーガオ)」と言う。たったのNT$12(45円くらい)。

インスタ映えとは無縁な武骨な感じだ。食感は葛餅のように食感がなめらかで、密度が濃い。甘じょっぱいタレがついてくるのだが、このタレとの相性が最高である。
台湾の大根餅は店によってタレの性格がかなり異なる。辛めのものをつけてくるところもあれば、ニンニク強めのものをつけてくるところもある。
この店のものは日本人に馴染みがあるような味付けである。


さて、台湾式朝ごはんのお店は早くに閉まってしまうところも多いのだが、この四海豆漿大王は夜22時まで営業しているのも魅力。昼も夜もこのリーズナブルなメニューにお世話になれるのだ。現に私は朝ごはんよりも昼ごはんとして利用することが多い。

そして運が良ければ看板ねこちゃんに会える。

【四海豆漿大王について】
住所:台北市大同區長安西路29號
営業時間:月~土 6:00~22:00、日 6:00~13:00

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