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間違っていませんか?!報連相の真意とは

企業経営に於いて、日本人が大切にするコミュニケーションは、「報告」「連絡」「相談」です。
いわゆる「報連相(ほうれんそう)」と呼ばれるものです。
経営者の中には、報連相が大好きな人もいます。
極端なことを言えば、社内と社外の報連相が上手くいけば経営も上手くいくと考えている経営者もいます・・・


報連相の目的はこれだった!

報連相は、私が会社員になった1980年代後半には、ごく普通に使われていました。
気になったので、報連相の歴史を紐解いてみました。
ウィキペディアによれば、1982年に山種証券の社長だった山崎富治さんが、社内キャンペーンで始めたことが広く知られており、山崎さんの著書「ほうれんそうが会社を強くする」がベストセラーとなったことで広まったとのことです。
ただし、発案については諸説あるようなので、どこの誰が考えたのかはっきりしたことは不明です。
今となっては、報連相という言葉が一人歩きしていますので、まずは報連相の意味を紹介します。======================================
【報告】
 部下が上司の指示に取り組みつつ、
 途中経過を報告すること。
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【連絡】
 自分の意見や憶測を含めない
 関係者への状況報告。
======================================
【相談】
 自分だけで業務上の判断が困難なとき、
 上司に意見をきくこと。
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これを読むと、部下が上司に向けて行う自発的な情報伝達だと思われがちです。
また、躾(しつけ)の一環として捉えている経営者もいます。
ところが、山崎さんの真意は・・・


管理職が、嫌な情報、喜ばしくないデータを遠ざけずに、問題点を積極的に改善していくことで、生え抜きでない社員や末端社員であっても容易に報告・連絡・相談が行える風通しの良い職場環境をつくるための手段として報連相を勧めているのであって、部下の努力目標ではないのです。
要は、社内の誰もが気兼ねなくコミュニケーションできる社風をつくるための手段で、なおかつ、嫌な情報やデータも積極的に伝えましょうということです。
ですから、躾とはちょっと違います。

報連相が目的になっている経営者もいるようですが、それは間違いだということです!
何でも、かんでも、報連相すればいいというものではありません。


報連相は少ない方がいい!?

私なら、限りなく報連相が少なくて済むような組織を創ります。
では、そのためには何をしたらいいでしょうか?
先日、ある経営者から、「部下からの報連相は現場で何が起こっているのかがわかっていいのだが、かなり時間を取られてしまう」という、嬉しいような、悲しいような現実を聞きました。

冷静に考えれば、なぜ報連相が必要なのかといえば、「上司の指示が曖昧」だからです。
ここ重要なので、もう1回!「上司の指示が曖昧」だからです。

部下に、こんな指示出していませんか?
「いつも通り、これ頼む!」
「この手順でやってくれ!」
「〇〇〇のグラフ作ってくれ!」
「早めにやってくれ!」
「任せるよ!」

このような曖昧な指示では、部下は憶測と想像の中で仕事をするしかありません。
当然、仕事を進めていくと不明点や疑問点が出てきます。
そうすると、上司に相談します。
そこで、再び上司が曖昧な指示を出すと部下は予想で仕事をするしかありません。


明確な指示とは?

では、明確な指示とは・・・
================
なぜやるのか?
何をやるのか?
どのようにやるのか?
いつまでにやるのか?
================
この4つです。

このように、無駄な報連相を減らすには、上司が明確な指示を出せばいいだけです。
ズバリ!これで解決します。
指示を改善しただけで、生産性を1~2割は改善できます!

なぜやるのかを伝えることで、仕事の重要度がわかります!
これが部下のやる気アップさせます。

何をやるのかを伝えることで、仕事の狙いがわかります!
これで仕事の重要ポイントが明確になります。

どのようにやるのかを伝えることで、仕事の具体的なやり方がわかります!
これで仕事のプロセスが明確になります。

いつまでにやるのかを伝えることで、仕事の緊急度がわかります!
これで優先順位が明確になります。

上司の皆さん、部下に明確な指示を出していますか?
無駄な報連相が多いと思っている経営者は自分の指示を疑ってくださいね!

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