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『Endless SHOCK -Eternal-』を観に行きました(去年の話)

 2022年4月28日(木)のマチネ回を観劇しました。人生初帝劇、人生二度目の生・佐藤さんです。もうあの、非常に素晴らしい観劇体験でした。「連休前なら取りやすいかも!?」という浅はかな考えで4月28日の公演を申し込んだことをめちゃくちゃ後悔しました(仕事終わってなくて観劇後に職場に戻らないといけなかったんですけど当然そんな情緒ではなかったワハハ! 戻ったけど)。

 帝劇、見かける度に ”ジャニーズさんとなじみ深い劇場” という印象を抱いておりました。わたしが前を通ったタイミングでたまたまそういうポスターが掲示されていただけかもしれないんですが、このイメージを作ったのはおそらく光一さんが積み上げてきた影響のひとつなんだなぁと思って勝手に感慨深くなりました(今回『SHOCK』関連の雑誌記事を読んでいたら、当初は「帝劇にジャニーズなんて」という反発の声がたくさんあったというお話をされていたので……)。

 劇場内は外よりも少しだけ涼しくて、赤を基調とした内装が荘厳で、そして化粧室の列がすごかったです。特別な場所の特別な空気を全身で感じてきました。

 何も知らない新規オタクの感想です。ひらにご容赦ください……!

第一幕:劇場で観られる幸せ

 オーケストラのチューニング音が響き、会場の照明が消え、いよいよ心ときめく時間が始まります。

 舞台をBD・DVDや配信などの映像で観ることと、劇場で観劇することの違いは多々ありますが、個人的に最も差を感じるポイントは『音』かな~と思っています。声、動作音、歌、そして楽器演奏。あの会場全体が揺れてゆっくり壁に吸い込まれていく感じ。音って耳で聴くだけじゃないんだな、振動なんだなとつくづく実感します。今回は事前に配信を見られたことで、その差がより明確だったなと思いました。生音のオーケストラを浴びたの、3年とか4年ぶりじゃないかなあ……嬉しかったです!!
 華やかなオーケストラの衝撃を全身で感じながら、最初のキャストクレジットで佐藤さんの名前を見た瞬間、こみ上げてくるものがありました。必死に涙を堪えながら、いざSHOCKの世界へ、観劇よろしくお願いします(?)。

 幕があがり、ステージの真ん中へ厳かに歩み出る光一さん(厳密にはコウイチだと思うのですが前説部分は曖昧だと思うので便宜上こちらの呼び方を使います)。時勢柄にも触れつつ「Eternal」は本編の三年後を描いたスピンオフである、と解説してくださいます。「3年前に天に召されたコウイチです」という亡霊ジョークを交え、さらにオーナー(前田美波里さん)の物真似も披露されてました。似てました。我慢出来なくて笑っちゃった。
 ついつい「Endless SHOCK」という世界を重めに受け止めてしまうのですが、このくだりで純エンタメなんだ! と安心出来たので非常にありがたかったです。今更過ぎる感想なんですけど光一さんトークがうますぎる。

 3年前、カンパニーがオフブロードウェイで千秋楽を迎えた場面から回想がスタート。佐藤勝利さん、配信された本編とは髪型も身体つきもかなり変化してご登場です。しかし瞳に大粒のダイヤモンドが仕込まれてるのは相変わらずで、帝国劇場のスポットライトを受けてキラッキラしてます。生の佐藤勝利さんを拝見したのは昨年のブライトンビーチ以来2回目なのですが、そのくらいじゃ佐藤さんがそこに存在することがまだちょっと信じられないんですよ。まばゆくてとても幻想的でした。
 歌は『NEW HORISON』かな? あの、佐藤勝利さん、変わったのは見た目だけではありませんでした。本編配信よりも明らかに歌声が太くなっております。歌い慣れてきたというのももちろんあるだろうけど、意図的に低い声出してる(というのが後半で分かる)!! ”ライバル” って感じめっちゃする……!!

 かっこいい~! と興奮したテンションのまま、うっかりハラ(原嘉孝さん)に前髪を直してもらうショウリを観測してしまいそのまま撃沈しました。すごくかわいいです。大人しく前髪直されてる、されるがままの佐藤さんセクシーゾーンで見たことある!! デジャヴ! かわいい!!!!!! すぐかわいいに上書きされる助けてください!!!!!

 このあたりで、想像していたスピンオフではないことに気付き始めます。『Eternal』は本編とは全く別のストーリー、世界観は同じでも交差することのない物語だと(なぜか)思っていたのですが、まるで違いましたね。めちゃくちゃ重なっていました。
 まーーーーそりゃそうよね!! 『Endless SHOCK』本編が通常通り上演出来ないから、でもそれでも『SHOCK』を届けたいと調整して工夫して考えてくださったのが『Eternal』だもんね!?(ですよね????) 本編の世界と3年後の世界を行ったり来たりしながら、それぞれの心情を補完するような、『SHOCK』の世界にもっと深くはまり込めるような、素敵なスピンオフでした。

 「ショウリが『NEW HORIZON』は 曲がセクシーじゃない」と文句を言っていたとバラされてたりしてかわいい。ちょいちょい挟まるSexyギャグが本当にかわいい。このときは幸せだったんだ物語もわたしも……まだ……ほんとに……!!

 劇中劇『JAPONESQUE』の殺陣に挟まる水分補給タイム。これはね、あの、わたしの盛大な見間違いと諸々の煩悩が見せた幻覚である疑いが強いのですが、佐藤さん竹筒両手で持ってませんでした……????
(わたしが見たのは4月28日なのでこの竹筒の中身がお酒であるとまだ知らないショウリなんですよね……)(お酒ではなくただの給水だと思ってた佐藤さん素直でかわいすぎませんか??)(2022/5/19堂本光一さん・佐藤勝利さんのインスタライブより)
 本編配信のときに繰り返し見過ぎてシークバーの位置覚えたショウリの舌出し、この日はやってなかったような気がしたのですが、わたしが見逃がしていただけだったらすみません。基本的には佐藤勝利さんの定点カメラをしているのですが、舞台がすごすぎて全体に目を奪われてしまうんだなぁ~~~~!

 本編のときにあれだけ反省したにも関わらず、ふとした瞬間に「佐藤勝利さんカワイイッッッッッ」になってしまって本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。でもでもだって、倒れ込んだショウリが上手で悶えてるとき、ギュって縮こまるから本当にかわいいんですよ。寒い時期の動物みたいだもん。そしてやっぱり縮こまってるときもお顔がかわいいんだよ。『JAPONESQUE』ではかなりワイルドな獣っぽい衣装をお召しになっているのにお顔がマジでかわいい。本当にかわいい。

 観劇で体験する階段落ちは圧巻の迫力でした。まさか生で見られるとは……すごすぎてちょっと身体痛くなりました。

第二幕:公演期間が長い舞台ならでは

 本編を見たとき、コウイチは天才なのに孤独じゃないとぎゃーぎゃー騒いでたんですが、コウイチめっちゃ孤独でしたね……誤解してて申し訳ないコウイチ……!

 わたしは「コウイチには仲間と理解者がいて、孤独なのはコウイチを追いかけ続けているショウリだ」という認識でいたんですが、双方それぞれさみしさを感じていたようです。コウイチは先頭を走っているからこそ、自分より先または自分と同じ速さで走ってくれるライバルを求めていて、ショウリは自分を受け入れてくれる仲間と理解者が欲しかったのかな、お互いないものねだりをしているのかなあ、と。引用ばっかで恐縮ですがそれぞれ「ask for the moon」で相手に焦がれているのかな~?? と……思ったり……美しいよな~~~~「ask for the moon」でお互いを見る視線って!!!!!!!!

 『Eternal』では3年後の世界が描かれるので、感情先行だった本編と異なり、登場人物たちもいくらか冷静になっています。ショウリは特に影響が大きく、コウイチに振り向いてほしかった、という素直で複雑な感情を雨の中吐露してくれます。もうあの、舞台装置も相まって置いて行かれた子犬感がすごいです。
 これは輪をかけて個人的な感想になるのですが、佐藤さんの歌声ってさみしい心にそっと寄り添ってくれるイメージがあります。このシーン、歌がうまくて声がきれいで本当に本当に素晴らしかったです。ショウリ本人が歌ってる歌なんですけど、なんていうのかな……ショウリの傷心に佐藤さんが寄り添って歌っているような、そんな印象がありました。冒頭、佐藤さんが意図的に低い声を出していると思った理由はこの歌です。ここの歌声、今までのライバルとしての歌声よりも高めのトーンで声色が優しいんですよ。気のせいかもしれないけどそう聴こえたんですよ。
 悲しくて優しくて愛おしくて、とにかくいい追憶だったよ……。

 『Higher』、わたしが観劇したのは4/28なので、変更が入る前の演出でした。相変わらずイヤそうなショウリが本当にかわいいね……素直になれないね……(ふふふ)
 ぶっきらぼうな態度をとっているものの、オーナーに話す声が優しいのがね、本当にいい子ですよねショウリはね……。最初は仲間がまわりにいて声かけてくれるんですが、段々離れていってしまうのが切ないです。リツキが特に熱心に声をかけてくれていて優しさを感じました。複雑だよね君たちもね……。

 演者にとっては何回もある公演のうちの一回かもしれないけど、見てくれるお客さんにとってはその一回しかない、というようなことを光一さんがお話してくれていました。エンタメ提供者としてとても有難い視点ですし、舞台界隈でよく聞く類のコメントではあるのですが、同じ舞台は二度とないというのが生の舞台のいいところだと(わたしは)思っているので、こうやって変更が入るとわくわくしてしまいます。先の言葉も、あくまで惰性的になるなという教訓に留まるものであり、内容を変えるなという意図ではないと解釈しています。
 舞台ってその場やその時代その瞬間にあるものすべてを吸収して作り上げている感じがして、そういうところが大好きなんですよね。観客側に想像の余地があることも、少し尖った言葉を使いますが、観る側の観劇レベルが試されているようでワクワクします。
(偉そうに語っていますがわたしが通ったことのある舞台ってテニミュだけですし、学生時代にちょっとだけ演劇やってたレベルの付け焼刃マンなのでめちゃくちゃ浅い感想なんですけども!)

 打って変わって、真っ白な衣装で真っ白な百合の花束を両手で抱えてトコトコ登場するショウリ(察して)。真っ白な衣装で真っ白な百合の花束を、佐藤さんの上半身がすっぽり隠れるくらいの大きな花束を、両手で……抱えて…………!!!!!
 『SHOCK』本編だけでも至高のエンターテイメントなんですが、続けて『Eternal』を観劇することが出来て本当によかったと思いました。誤解を恐れず大胆な言い回しをしますが「考えるな、感じろ」で展開していた部分が整理されたような感覚です。もちろん『SHOCK』だけでも『Eternal』だけでも楽しめるようになっていますが、両方観ることでより深く作品の世界観に浸ることが出来て、また違った視点で『SHOCK』本編を観られる。最高のサイクルでした。

 本編感想で、いつかコウイチが世界を創るところ(終盤のシーン)を生で観たい、と言ったばかりだったのですが、まさか『Eternal』でもその創世神話を見られるとは思ってなかったです。コウイチはやっぱり神だった……という認識をより強める圧巻のパフォーマンスでした。コウイチとショウリが作中唯一本音で語り合えるやりとりだと思うので、双眼鏡握りしめながら観ていました。
 佐藤さんのパフォーマンスも本編配信時と比べ更にパワーアップしていて、コウイチに追いつきたいともがくショウリの姿と重なるようでした。本当によかった。

 そしてね~~~~カーテンコールですよ。佐藤さん、音楽に合わせて左右に揺れてるんです本当にかわいいマスコットみたい本当にかわいい。
 基本的にはゆらゆらしながら手拍子しているのですが、キャスト挨拶のタイミングで拍手に切り替わります。その切替えが本当にかわいいんだ……いやもう佐藤さんの拍手がそもそもめちゃくちゃにかわいいですからね、ずっとかわいかったです。

まとめ

 感想を書くのにめちゃくちゃ時間がかかってしまいました。リアルタイムで書けていたのは箇条書きのメモだけだったので、色々記憶違いがあるかもしれません……。
 何度も見返すことが出来る配信と違い、舞台は一度きりの鑑賞です。初めて観に行く舞台で、一回きりで、しかも直前に似た内容の配信舞台を見ている訳で、ぶっちゃけ記憶が混ざりまくってしまい、もう何がなんだか分からなくなってきてしまいました。まあでもそんな混乱も初見ならではということでね!2023年もライバル役続投が発表され、幸いにも観に行ける予定なので、恥を忍んで書き記しておこうという塩梅です!

 配信は配信の良さがあるし、個人的には大好きですけど、音響のこととか舞台の内容とか、やっぱり『SHOCK』シリーズはリアルな舞台で上演するために作られたものなんだなということを痛感しました!五感で見ろ!!右脳で見ろ!!!!ってやつだね!!!!!

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