青山学院大学駅伝部原監督の講演を聞いてきて。
大学駅伝の常勝軍団を作り上げた監督の話は、まず初めに、ジョークから始まった。
夜7時開始の講演に、「こんな時間は普通、街の居酒屋で、酒でも飲んでいたいでしょう」と。
しかし、いざ話し始めると、中身の濃い真面目な話に移り変わった。
まずは、サーバント型のリーダーシップの話だ。
サーバントリーダーシップについて、ネット記事より次のとおり引用する。
『リーダーシップと聞くと、「一人のリーダーが上に立ち、部下を引っ張っていく」、そんなイメージをされる方もいるかもしれません。サーバントリーダーシップは、部下を支配するようなものではなく「まず相手に奉仕し、その後にチームを先導するリーダーシップ」を指します。
サーバントリーダーシップは、1970年にロバート・グリーンリーフが提唱した哲学。グリーンリーフ氏が敬虔なクリスチャンであったこともあり、イエスキリストの「仕えられるためではなく仕えるために来た」という言葉がベースになっているといいます。
この哲学思想は日本においても広がりをみせており、UNIQLO(ユニクロ)の柳生正氏も「社長全員にお願いしたいのは、サーバントリーダーになってもらいたいということ。」と述べています。』
(引用元https://talknote.com/magazine/servantleadership/#toc-1)
続けて、原氏は自身が大学駅伝部の監督になるまでの経緯を簡単に紹介して、本題に入る。
駅伝部の監督になってやったこと。
簡単に要約する。
第一に理念の共有。
監督の想いを、選手たちに正確に伝える。
第二にプロセスを踏む。
選手の強化プログラムを視える化する。
第三にメソッドを確立する。
データを元にチーム作りをする。
あわせて、KGIの重要性も強調する。
KGIとは、Key Goal Indicator(キー ゴール インジケーター)の略で、「経営目標達成指標」と訳される。 企業の経営戦略やビジネス戦略を達成するために何をもって成果(ゴール)とみなすのかとする指標のことである。
また、同氏は指導者は、多チャンネル化でなければらならない、あらゆる方面の話題に精通してなければいけない、と。
たまに原宿に赴いて、若者の文化を吸収するらしい。そうでないと、普通の大学生の気持ちが分からないらしい。
あまりにも話が多岐に渡るので、若者を心を掌握するためにしていることを以下に記したい。
・良い子という概念を捨てる。
・自分の意思で考える子を育てる。
・チャレンジしておかしたミスは褒める。
・自分で課題を設定させる。
私が感銘を受けたのは、次の言葉である。
「人間に能力の差はない。熱意の差だけである。」
最後に部下の育成について、事前に受けた質問にこう答える。
「まず選手から本音を聞き出す。そして決して相手の話を否定せずに、全てを認めてあげる。」
ビジネスで結果を出すこととスポーツの強化をすることも共通点があります。同氏が言いたかったことは、そういうことではないか?
いずれにしても、このような目的意識を持って育成された青山学院大学駅伝部を倒すことは容易ではないと感じた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?