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自分が買ったことないものは、自分で売れない。

アフリカ大好きりさぴょんです。

技術訓練とか専門学校に行っても、その後に就職だったり、実際の仕事に繋がらない。ってことがありますよね。
それは、そのサービスや商品のお客さんの経験がないから!
というのを今回思って、日頃思っていることを書きます。

自分が経験していないものはできない。

ジンバブエで観光業を学ぶ専門学生

「学生は旅行に行った経験もホテルに泊まった経験もないんです。だから、良いサービスも、悪いサービスも受けたことがないから、わからないんです」

ジンバブエ観光隊員

観光の専門学校に派遣されたJICA海外協力隊の方が言ってました。学生は観光やホテル業を学んで、観光地であるビクトリアフォール等、海外観光客が来るホテル、レストラン、ツアー会社に就職を目指します。しかし、お金が集まりそうな観光業界で働きたいと専門学校にきた学生たちは、旅行に行ったことも、ホテルに泊まったこともないのです。なので、ホテルのレセプションの実践研修があっても、みんな良いイメージを持ってないので、言われたことはやるけど、イメージがないんです。逆に悪いサービスを受けて不機嫌になったこともないので、わからないんです。
高校生の時に私はホテルで働きたいと思ってました。それはかっこいいし、英語も使えるし、人に尽くすのが好きだからです。お客さんが素敵な時間を過ごしてもらえるようにという想いがありました。しかし、学生たちはサービス業の中でも、お金が稼げるのは観光だ!という視点できます。間違ってはないと思うんだけども。
ケニアでも、一泊100ドルを超えるようなその地域では一番有名で由緒正しいホテルに泊まったことがあります。建物は古いですがきれいに整備されてあり、歴史があり、いいなと思いました。しかし、サービスが悪い。カウンターで散々待たせるし、チャックアウトしてないのに清掃が入ってくる。何も言わずに出ていく(笑)。ホテルのダイレクターもスタッフも私が想像するようなホテルのサービスをそもそも目指していないんだろうなと思いました。

ケニアで言語を教える先生

教授法は全然だけど、とても穏やかな素敵な先生

私は、英語、スワヒリ語、キクユ語、フランス語、手話を勉強してきました。いろんな場面で言語を勉強しました。オンライン英会話、British councilのIELTSコース、隊員の派遣前訓練、フランス政府公認のアライアンスフランセ、区の手話講座。
2020年、フランス語と手話を同時に学び始めました。そうすると面白いことに、言語は違っても学習する内容は同じなのです。レッスン1では簡単な挨拶、レッスン2では自己紹介、、、。言語が違っても初めて学ぶ人のために、学びやすい順番というのは研究されまくっているので、共通が多い。レッスンを開始して2か月くらいで、同じタイミングで時間の読み方を学習しました。

2023年11月にケニアの語学学校に通い始めました。キクユ語のレッスンで教科書はありません。そうすると、先生がめっちゃランダムにキクユ語を教えてきます。私の目的な伝えたんだけど、何の計画もなく、教え始める。会話の練習もめちゃめちゃ。
文章を教えてほしいと伝えた。スワヒリ語と同じような文法だという話だったので、スワヒリ語のように、主語と述語の活用が知りたいと。
文法の基本は主語が1人称、2人称、3人称なのかで教えることは誰もが経験していますよね。
 1人称 I am       Je suis     Mimi ni
2人称 You are  You etes     Wewe ni
               英語  フランス語    スワヒリ語
どの言語もこの体系で教えてくれます。

今回先生に、
「それが mineってことはyours はキクユ語でなんていうの?his/hersは?2人称、3人称は?」
と聞いても先生が理解してくれない。

言語の教え方の定番がわかってないので、私の質問の意図がわからなくて、このやりとりに時間がかかりました。言語の先生ではありますが、彼女は言語を体制的に学んだことがないから、言語を体制的に教えられない。というのに気付きました。私の場合は、よくある言語習得パターンになれてしまったので、そうじゃないのが不効率で理解しにくいようになってしまいました。これはこの先生が無能ということではなくて、自分の話す言語を構造的や体系的に学び直しておらず、適切な教授法ができていない状態だと思います。

先生は、小学校や日常会話でスワヒリ語や英語、キクユ語を学んだので、言語教授法を学んではいませんし、自分が大人になって新しい言語を学んだことがないそうです。

日本人が日本を教えられないのと一緒です。小学校で国語はやりましたが、文法なんて習ってないので、外国人の方に細かい説明を求められて、
「いや、日本語はこうゆうもんなんよ~」
とか答えられませんでした(笑) 私が日本語教授法を学んでいないからです。

自分が言語を勉強した経験やとてもわかりやすいレッスンを受けたことがないと、”いい授業”というのがわからない。私(生徒)が何に困っているわからない。

ウガンダのお母さんが初めてビジネスをするとき

ウガンダのお母さん

NGOスタッフ「いつもドーナッツ買うの?20シル?あっちの方が10シルで安いのに?」

エイズ孤児支援NGO・PLASで海外事業マネージャーをしていました。HIV陽性者のお母さんが収入を得て、生活に必要なものが買え、子どもが学校に通えて前向きに生きていけることを目指したプログラムがあります。カフェ事業です。カフェと言っても、日本のスタバのようなおしゃれなものではなくて、紅茶やおやつのドーナッツ、ランチの現地の料理を販売するレストランです。この事業はお母さんにとって、想像できるビジネスだったので、成功しました。
カフェなんてウガンダのどの町にもあるし、競争率が高いんです。そこで最先端なビジネスだ!といって、画像認識に使うアルゴリズムの登録する仕事を作って、NGOで一緒にお母さんたちとやるとします。
上記の例であるように、お母さんたちはパソコンに触ったこともないし、アルゴリズムってなんやねんとなります。私もわからない。
でも、レストランであれば、お母さんが利用したことがあります。日頃日常的にあるものであるし、何をいくらで売っているのか知ってます。ビジネスしたことがないお母さんは最初は戸惑いますが、現地NGOスタッフが日々一緒に考えて、レストランを改善していきます。

NGOスタッフ「おはよう。あれ?お掃除してないの?」
お母さん「どうせ雨で汚れるから」
NGOスタッフ「そうかお客さんは気にしないのかな。お母さんはきれいなレストランと、掃除してないレストランあったら、どっちに行くの?」
お母さん「きれいな方」

お母さん「隣のレストランのマンダージばっかりいつもみんな買う。」
NGOスタッフ「そうなんだ。お母さんは、マンダージ自分で買ったことある?」
お母さん「そりゃ、あるよ。」
NGOスタッフ「いつ、どこで買ったの?」
お母さん「昨日、夕飯ができる前に、子どもがお腹空いちゃうから仕事終わりに道端で買った。」
NGOスタッフ「そしたら、みんなが仕事終わりの時間に作りたてのマンダージを売るようにしたら、どう?」
お母さん「いつも朝に全部揚げてたけど、2回に分けてみようかな」

お母さんたちは、自分でドーナッツのお客さんになったことがあるので、自分の経験を元に、どうゆう理由で、どこで、いつ、なぜ買ったのかを思い出して、お客さんに買ってもらうための工夫ができます。

そうして、ビジネス経験がなくても自分の経験を元にいろんなアイディアが出ます。
「お客さんが手洗いをしたいと思って手洗いタンクを自分で買った」
「業連のお客さんにはたまにソーダを無料であげている」
「隣のレストランでは出してないピラウが人気だと気付いたわ」

自分のビジネスを考えてみると



そう考えてみると、自分が今後作った商品を売りたいターゲット層の中に私がいることが強みになると思います。超お金持ち向け年収2000~4000万円の人向けの商品は私には作れません。私がそんな年収になったことなくて、経験もないし、ネットワークもありません。
そう考えると、私の人生の中で、手取りが15万円の仕事もあったし、月40万円もらっていた大使館時代もあります。持っているお金によって、趣向が変わったし、買いたいもの、受けたいサービス、やりたい経験が変わってきた。
私はこれから日本の平均年収(443万円)よりも少し高い層を狙いたい。私が短いけど、大使館時代に年収600万円時代があって、独り身でお金をじゃんじゃん使って今までよりも少し生活を豊かにするようなものに買い物に使っていたので、ちょっとだけわかるのかも。ちょっとだけね。今は、社会起業家年収0円生活です。(2023年11月時点。これから自分にお給料払えるように頑張ります。)

そう考えると、自分が経験していない分野や所得層が違うビジネスはできないのか?と考えるとそうでもないと思います。私は経験が浅いから、自分の想いつく商品やサービスはかなり狭まっているけど、私が最初にチャレンジするビジネスは、自分が好きで興味があるものがいいと思っている。

起業家FIT という言葉をボーダレスアカデミーで使う。
起業家の趣向や経験にビジネスプランが合っているかどうか。日本の市場という部分でいえば、AIを活用したサービスが需要があるし、今後の伸びも見込める。
が、起業家である私がやりたいのか?興味があるのか?今後、苦境に面した時に言い訳をせずに諦めずにできるテーマか。

「無理です」

ゴリゴリ文系の私がビジネスやるってのに、それは違う世界過ぎる。
ということで私は自分が買ったことあって、自分が買える価格帯で、自分の好きなものにチャレンジします!

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