見出し画像

リテピ花写056 一晩で九州まで飛んだ飛梅伝説 その香りやあでやかさ

さあ、梅が満開です。
あちらこちらで梅が見頃を迎えたと話題になっています。
梅は桜と違って、早咲き遅咲きと順に咲いていくれるので、
愛でる日数が長く、梅林を訪れる人も多いですね。
時あたかも、近所の公園で鶯が鳴いていました。
いいですね。都会でホーホケキョ。春を感じます。

満開の梅

梅は一晩で京都から九州まで飛んだスーパー花なんです。
今は高校の受験シーズンですが、
平安時代に学問の神様、菅原道真が九州の太宰府に左遷されたとき、
道真が大切にしていた梅の木が飛んできたという飛梅伝説があるんですね。そこから忠実という花言葉が生まれました。
その他、「上品」「高潔」「忍耐」という花言葉もあります。
寒い冬にあでやかな花を咲かせる梅の姿から連想される言葉ですね。

逆光に映える梅

実は平安時代までは、花といえば、梅なんですね。
原産地の中国から弥生時代に
朝鮮半島を経て日本に伝わったとされています。
ウメという呼び名も中国語と韓国語からできたそうです。
薬用にもなり、花も愛でることができるので高貴な花だったのです。
同じバラ科サクラ属の梅や桜、アンズ、モモ、スモモ、アーモンド、ビワなど複雑な交配をしているために、その種類が500種類ほどもあります。
桜と間違われることも多いのも、同じ属だからなんですね。

注意したいのは、この属には、
種を守るために青酸配糖体であるアミグダリンが、
未熟な果実や葉、樹皮にも微量含まれるものがあるということです。
以前、アーモンドを生で食していたら、
店員から大丈夫ですかと聞かれたことがあります。
また黒豆なども生には毒素があるようで、
過熱したもの食する方が良いようです。
といっても微量なので、たくさん食べない限り問題はないのですが、
中毒することもありますので、生食は避けた方が良いでしょう。

梅の花が咲き誇り春爛漫の雰囲気

飛梅伝説で面白いのは、
桜も松の木も道真慕い、桜は悲しみのあまり枯れてしまい、
空を飛んだ松は途中で力尽きて
摂津国に降り立ち根を下ろしたといわれています。
愛され続けてきた梅ですが、
江戸時代になるとソメイヨシノが開発されて、
花といえば桜になったのですね。
でも、梅は春を一番に告げる春告草として
その姿香りが人を惹きつけます。
人だけでなく、小鳥たちも実によく飛んできます。
中でも目の周りが白いウグイス色のメジロは
蜜を求めてくちばしを黄色くしながら
素早くよく動き回る姿は本当に可愛いですね。
メジロの写真は今度のお楽しみに。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?