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リテピ花写002 泥の中からきれいな花 蓮

初夏のころ、梅雨明けになると蓮の花が咲くといわれています。
先日訪れたところは、梅雨が明ける前から、咲いていました。
今年の梅雨は、ちょっと変で、梅雨明けが早かったように思います。
蓮が咲いていたのもそのせいでしょうか?

鶴見緑地の咲くやこの花館前の池には、花蓮・睡蓮展が開催されています。7月末までの期間です。
蓮は、次々と咲いてはいるのですが、もう花が散り、葉も枯れかけているものもあります。しかし、はすはその姿もまた様になるんですね。
もうそろそろ、終わりかけですので、ご鑑賞される方は早めにいかれた方が良いでしょう。

蓮の花は、泥にまみれない清らかで純粋の象徴として、
神聖な君子の花としていにしえより認識されてきました。
特に、日本では、極楽浄土の花として、
仏教関係の花として認識されることが多いようです。

原産地はインドなので、西洋よりはアジアになじみ深く、
その強い生命力から長寿の象徴ともなっております。
実際、日本で、弥生時代の種の開花に成功したこともあります。

東洋では、宗教的な意味合いのある花ですが、
花として、良く眺めると、
とても美しい構成となっております。

つぼみの形もきれいにまとまっており、一部の隙もないようです。
午前中に開く花は、優雅に品よく広がるように開きます。
花は、午前3時ごろ、物が静まり返り、明け方を迎える準備をするときに、
かたいつぼみをポンと音を出して開くといいます。
しかし、この音を聞いたことがある人は非常に少ないようです。
もちろん、私も聞いたことがありません。

2日めの花が一番形良いといわれますが、
何日目の花かは、知る由もありません。
午後には閉じ、翌朝開き、5回ほど繰り返すと力尽きて散っていきます。
この散り際の花びらの形が、構成美を美しく見せる時があります。

花の真ん中にある黄色の花托には丸く小さいめしべがポツンぽつんとあり、
花托の周りに黄色い髭のようなおしべが取り囲みます。
花の甘い香りで呼び寄せた昆虫の力を借りて受粉します。

受粉すると、花びらも散り、雄しべも枯れて、花托が、果托へと変化し、
その中で種子が育っていきます。
穴一つに種が一つ、種は栄養もあり、食用になります。

地下茎や根は水の中なので、果托の穴をとおして空気を取り入れているそうです。
地下茎のレンコンとつながっているのですね。

蓮は、花だけでなく、葉もなかなか優雅な存在です。
水をはじき、葉の中心部のへこんだところに、時どき、水がたまりキラキラと光っているときがあります。
表面張力で水が玉まのようになっています。
それはそれで魅力なんですが、
裏から見た蓮の葉もまた美しいのです。
光が透けて明るい緑色の葉が風に揺て、織りなす様子は、優雅なひと時を感じさせてくれます。

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