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ゲーデルの不完全性定理

ゲーデルの不完全性定理、または不完全性定理とは、数学基礎論とコンピュータ科学(計算機科学)の重要な基本定理。不完全性定理は厳密には「数学」そのものについての定理ではなく、「形式化された数学」についての定理である。クルト・ゲーデルが1931年の論文で証明した定理であり、「有限の立場(形式主義)では自然数論の無矛盾性の証明が成立しない」ことを示す。なお、少し拡張された有限の立場では、自然数論の無矛盾性の証明が成立する。

数学基礎論研究者の菊池誠によると不完全性定理は、20世紀初め以降に哲学から決別した数学基礎論の中で現れた。コンピュータ科学者・数理論理学者のトルケル・フランセーンおよび数学者・数理論理学者の田中一之によると、不完全性定理が示した不完全性とは、数学用語の意味での「特定の形式体系Pにおいて決定不能な命題の存在」であり、一般的な意味での「不完全性」とは無関係である。不完全性定理を踏まえても、数学の形式体系の公理は真であり無矛盾であるし、数学の完全性も成立し続けている。しかし“不完全性定理は数学や理論の「不完全性」を証明した”といった誤解や、“数学には「不完全」な部分があると証明済みであり、数学以外の分野に「不完全」な部分があってもおかしくない”といった誤解が一般社会・哲学・宗教・神学等によって広まり、誤用されている。
(ウィキペディアより要約)

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