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イングリッシュ・ナショナル・バレエ団『白鳥の湖』:スワン・レイク・マジック!

イングリッシュ・ナショナル・バレエ団の『白鳥の湖』が期間限定で無料オンライン公開された。オリジナルのプティパ&イワノフ版の振付に改変を加えたもの。音楽はチャイコフスキー。

『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』とともに3大バレエとされる『白鳥の湖』(Swan Lake)。これまで何回も見て、音楽はなじみ深く、踊りもだいたい見覚えがある。

曲は、ダンスを見るのに集中できないくらい魅力的で、自分が踊り出したくなってしまうメロディーだし、普段は隊列を組むのとかが嫌いなのに、この作品で白鳥たちがずらーっと出てきて、ほぼ一糸乱れぬ動きをすると、「キターッ!いっぱい出たー!」という感じで興奮する。作品全体が謎の高揚感を喚起するのだ。

超絶技巧と踊りまくりの体力を見せつけるダンサーたちの姿に、爽快感すら覚える。黒鳥が32回転するグラン・フェッテ・アン・トゥールナンは、何度見ても、見ているだけで緊張して心拍数が上がり、無事終わると胸をなでおろし、達成感を覚える。

踊っている人たちは大変な重労働だと思うが、見ている分には、あまりにもテクニックがすご過ぎて、思わず笑顔になってしまうほどだ。

それにしても、この作品を振り付けた人は、人を人とも思っていないのだろう。振り付けた相手が人でなくてダンサーだからかもしれないが。

子どものころ初めて見たときに、人が本当に鳥のように見える動きがあるのだと驚嘆した。いまだにそのときの驚きと感動がよみがえってくる。

ところで、王子は白鳥が夜に女性に戻った姿に恋をしたはずだが、出会ったときの女性の動きがいかにも「鳥」っぽいので、一瞬、まさか王子は「鳥」にほれたのか?と少し焦ってしまう。趣味はいろいろだが、ついギリシャ神話の「レダと白鳥」を連想した。

このバージョンのラストは、白鳥と王子があの世で結ばれるということだろうか?

王子役は、この役にしてはきゃしゃな感じ?白鳥・黒鳥のダンサーは、もう少しテクニックがしっかりしているとよかったかもしれない。でも、衣装なども含め、全体的に美しい。

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作品情報

Swan Lake | Free Full Performance | English National Ballet

#WednesdayWatchParty returns with Derek Deane’s iconic Swan Lake featuring Lead Principals Isaac Hernández as Prince Siegfried and Jurgita Dronina as Odette//Odile.

Swan Lake captures all the magic of the classic ballet, from the ballerinas in white tutus moving in unison, to the captivating romance between Prince Siegfried and the Swan Queen Odette.

This performance of Swan Lake was recorded at the Liverpool Empire in 2018 as part of the English National Ballet’s annual Autumn UK tour and features Tchaikovsky’s score performed live by English National Ballet Philharmonic.

Derek Deane
Choreography (after Marius Petipa and Lev Ivanov)

Frederick Ashton
Additional Choreography

Pyotr Ilyich Tchaikovsky
Music

Peter Farmer
Design

Howard Harrison
Lighting



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