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小田原で知らない人と街歩き

先日、母と妹がうちに遊びに来て、なんやかんやして過ごした後、小田原から新幹線に乗って帰る母親を送り、ひとりでぷらぷらと散歩しながら小田原の海に来た。

前回初めてここに来た時は雨だったので一面グレーで、それでもこの海はきれいだなと思った。
そのときは海を見たのが久しぶりだったこともあり内心めっちゃはしゃいで、長靴でちょっとだけジャブジャブしたら、ざっぱーんして長靴の中までびっちょり。
今回はスニーカーだったため、はしゃぎ自粛して、ぎりぎりのところで立ち止まる。

想像以上に青くてきれいな海がそこにあった。
(加工無し)

神奈川の海って湘南とか逗子とかよく聞くけど、小田原も有名なのかな?実は穴場?
私は海より山が好きな方だと思っているけれど、こんなきれいな海を前にするとそんな比較なんてどうでもいい。

しばらく無になって海を見つめ、波音と海鳥の声に耳をすませていた。その日は曇って寒い予報だったけれど、晴れていて暖かくて、海風が心地よくて、そのまま眠ってしまいそうに気持ちよかった。

何分ぼーっとしてたかな。
そろそろ帰ろうと思って歩き出すと、海からの出口のような場所で少々道に迷う。とそこで、同じように迷っていた女性に遭遇。一緒に、こっちじゃなくてあっちみたいですね、と笑いながら歩く。

そこから成り行きで、2時間くらい一緒に街歩きをした。
小田原名物の揚げ蒲鉾を食べたりしながら。

その子は18歳の女の子で、4月からこのあたりの大学に通う(現在は通ってる)そうだ。わかっ。
前日に引っ越してきたばかりで、知り合いは誰もいなくて、ただ街を散策していたと。
私も知り合いのいないこの街で、ちょっとした旅気分を味わっていたところ。

どちらが誘うとかではなく、ただ自然に会話しながら歩く。
学校のこと、友達のこと、家族のこと、地元のこと、ピーマンのこと。

分かれ道に来ると「あっち行ってみましょうよ!」
かまぼこ通りで街歩き用の揚げ蒲鉾を見つけて「食べたい!」「食べよう!」
気の向くままに。

それでも、私の心の中では「時間大丈夫かな?」「世代の違う私と一緒にいて楽しめる?大丈夫かな?」「もっと他に行きたいところあったんじゃないかな?」なんて考えていたりした。

そんな心配を一掃させる無邪気な「あっち行きましょう!」
18歳だったら、スマホめっちゃ見るんじゃないかと思ってたのに、MAPも何も見ずに行きたい方へ進んで、駅に帰りたければあっちの方へ行けばたどり着くでしょ?マインド。

ひとりでいたら、効率的に進もうとスマホばっかり見ていたのは私の方だろう。
いつの間にこんなにつまらない動き方をするようになっていたんだ。
体が省エネモード?それも有りだけどこれを忘れたくはない。

商店街から住宅街を歩いて、また別の商店街へ。古い和菓子屋さんで立ち止まったりお弁当屋さんのメニューチェックしたり。
また色々話しながら、そろそろ駅の方戻ろっかって言葉にせずとも自然と方向転換していく。

お、駅見えた。
彼女は駅ビルで買い物、私は電車。
もうすぐバイバイのところで、お互いの名前を知る。その子に合った、とてもかわいい名前だった。

この辺りが分かれ道。
ちょっと寂しい。
元気でね!また会えたらいいね!
すると
「連絡先交換しましょうよ!」
聞いていいものか迷って遠慮した私とは違い、さわやかに言ってのけてくれる。
テキパキとLINE交換してテキパキとスタンプ送ってくれて、その軽やかさはさすが18歳。

「小田原で初めてできた友達です!」
て、照れるー😳
「わ、わたしも!」
神様、この子が悪い人に引っかかりませんように。

普通に「また明日!」くらいの軽さでバイバイして、電車に乗った。

「素直」って最高だな。
人間関係の中で、いつの間にか気を遣うことの多い場所にいることってあるし、その方が自分を守れることもあるけれど、
結局楽しいのは、さわやかなのは、素直だよな。
「あっち行きたい」「いいよ」「嫌」
それだけのことなんだよね。それでいいじゃん。

素直しか勝たん。

楽しい街歩きをありがとう。
体に気をつけて、楽しい大学生活を過ごしてね!心から願う。


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