見出し画像

社会福祉士国家試験

3月15日に社会福祉士国家試験の合格発表があり、無事に合格することができた。
家族含め、周囲の人たちに応援してもらっていたので、ホッとしたのと、恩返しできた気持ちが大きい。
人生で一番勉強して良かった。
皆さんありがとうございました。

普段の私の仕事は、主宰するアトリエの講師と、
作家として自分の作品をつくること、あとは主婦。

一見、社会福祉士はこれらの仕事と関係がないようだが、自分の中では「福祉」の資格をとることに、大きな意味があった。

今から約15年前、アトリエを始めて2年ほど経った頃、新しく通って来てくれることになったうちの数人の子が、メンタルにしんどさを持っていた。
社会的に言うと、障害を抱えた人たちです。

当時のアトリエは毎回、落ち着いて制作をする雰囲気ではなかった。
しんどさを抱えた子たちは、動き回りパニックを起こすこともよくあった。
そこから半年ほどして場所や私にも慣れて来てくれたが、
その時初めて私は、そういうお子さんを育てるお母さん方のご苦労を知った。

当時、それは自分にとって雷が落ちるような衝撃で、同時に、
「この子達が大きくなる頃に、自分も何か役に立てることができれば。」
という思いが強くなった。

そこから5年ほどして、さらに今度は、
メンタルにしんどさを抱えた成人の方々との出会いがあり、作品制作の場で講師としてお手伝いをする機会が増えた。

楽しそうに制作をする人たちの前で、気が付いたことが2つあった。
ひとつは、
「好きな絵を描くときは、この人たちはとても自由でいられるのだな。」
ということだった。

日常生活を送る上では難しいことがあっても、
白い紙の上では、誰からも制約を受けず、
今日の気分で赤色やセルリアンブルーを塗ったり、好きな動物を描いたりできる。

自分で選択して決めたことを自分のタイミングで実行できるので、縦横無尽だ。

もうひとつは、「日常生活で自由でいることが叶わないのは、もしかしたら社会の方に壁があるのではないか?」ということだった。

アトリエで皆さんに落ち着いて過ごしてもらえてるのは、私自身がこの人たちの作品に興味を持ち、変わることができたからではないか。
一緒に制作を共にする仲間も、彼らと共にする空気を自然なものとして感じるようになったからではないか。

福祉を学ぶ中で「社会的障壁」という言葉がよく出てくる。見えない壁に、個性的な人たちが苦しんでいる。
その人がその人で良いはずなのに、そうさせてもらえない時がある。

でも、芸術は違う。
間口が広く、吹き抜けがあって、奥行きがあって、安楽椅子が置いてある。
白い絨毯の上で走り回っても、大声で歌っても、ジャンプしても、誰にも怒られない。
時々、安楽椅子に座って眠ってもいい。
いつもこちらを大切にしてくれるし尊重してくれる。

そんなことで、私は資格を取得したいと思った。
そして今回、きちんとした肩書きがもらえそうだ。ずっとやってきたアートの世界で、これからも大切な人たちの役に立ちたいし、アート福祉のプロとして生きていきたいと思う。

これから仮に20年間元気に働けるとしたら、その20年間は、「社会的障壁」をものともさせないアートのすごさを人々に感じてもらうことに尽力したい。
そんな仕事ができたら素敵だなと思う。

いろいろと計画はあるけれど、これから一つ一つを慎重に、丁寧に、確実に進めて行こうと思う。
目標は2年後、形にできていたらいいなあ。

何年もずっと誰かに耳元でささやかれている。
「できるできないじゃなく、やるんだよっ」と。

#社会福祉士 
#社会福祉士国家試験
#受験
#アート
#社会的障壁
#art
#ソーシャルワーカー
#アトリエ
#造形教室

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?