あまり関係値のない人との”当たり障りのない会話”。
これをどれだけ上手にこなせるかがコミュニケーション能力なのではないかと僕は思う。

アルバイト先の人との”当たり障りのない会話”の例として僕が出せるのは、「学校はどこに通ってるんですか？」だとか「一人暮らしですか？」くらいしかない。

ただ、これを聞いている自分の姿を想像すると些か気持ちが悪い。

プライベートに片足を突っ込んでいるような情報を、執拗に聞き出そうとしている風に見えるのではないかと考えてしまって怖くなる。

実際に僕もバイト先に「学校はどこに通ってるんですか？」「一人暮らしですか？」というようなことを聞かれたことがある。

だからこれらも特段変わった質問なんてことはなく、それこそ”当たり障りのない会話”なのである。

でも、自分が質問するとなるとどうも気持ちが悪くて気が引ける。

理由を挙げるとするならば、少しばかり質問が直接的すぎるのと、回答が限りなくYES/NOに近くて会話の手綱を握らざるを得ないからである。

そこで、僕が思いついた質問が「地元どこなんですか？」である。

プライベート感が薄く、これであれば会話の手綱を握りすぎずに済むと考えられる。

相手の答えた地元が遠方であった場合、それはおおよそ一人暮らしを意味する。

相手の地元の場所で話を広げることもできるし、一人暮らしなのであれば大学も近場であることが推察できる。

もし相手の地元がまんまこの場所なのであれば、実家暮らしであろう。

さらに、通っている大学（高校の可能性もある）は電車に揺られた先である可能性の方が高いだろう。

このように、相手の返答から数珠繋ぎ的に会話を広げるのに十分な取っ掛かりがあると言える。

相手の地元が京都だったら、「京都は中学の修学旅行で行ったっきりですね」とでも返せば、「修学旅行」「中学」という単語を引っ張り出せる。

そこからさらに「京都の人って修学旅行どこ行くんですか？」とそれっぽく数珠繋ぎしていけば良いだろう。

「一人暮らしですか？」「そうです」じゃなくて、「地元どこなんですか？」「京都なんですよ」「そうなんすね〜。じゃあ、一人暮らしってことですか？」で"京都”とかから会話を数珠繋ぎしたいんです。

それこそが本当に「コミュニケーション能力が高い」人だと僕は思うので。

言いたいこと、伝わりましたかね？

#311 　雑談バナシ①